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ゲスト
岡田圭右さん(ますだおかだ)
杉尾秀哉(TBS解説・専門記者室長)

ゴッホ

ざっくり美術館

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世界のアートってどのへんがどうすごいのか実はよくわからない・・・。
そんなあなたのために、世界のアートのポイントがざっくりわかる『ざっくり美術館』!
本日のテーマは・・・「ゴッホ」。
ゴッホといえば、ピカソと同じぐらい超有名な画家で、見た事ある絵も結構、多いですよね。そんなゴッホは、どのへんがどうすごいのでしょうか?
そこで、ざっくり美術館館長 山田五郎さんにざっくり解説していただきました。

では一体、どの作品をみれば、ゴッホがざっくりわかるのでしょうか?
山田さん曰く、ゴッホをざっくり知るために1つ見るならやっぱり「ひまわり」がいいそです。

そんな「ひまわり」、新宿にある損保ジャパン東郷青児美術館で本物を観る事が出来ちゃいます。

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しかもこれ、日本にある名画の中でもトップクラスの作品!

では、この「ひまわり」のどのへんにゴッホのスゴさがみてとれるのでしょうか?

山田さん:ゴッホは情熱自体がテクニック!それと「ひまわり」で見てほしいのは黄色の使い方!

ゴッホがざっくり分かるポイントその1
「とにかく黄色がスゴい!」
実はゴッホ、とにかく黄色が大好き!

山田さん:実は黄色は黄色でも、クロームイエローという黄色を使っているんです。
さらに、より明るい黄色を出すために白を塗った上にクロームイエローを塗ったりしているんです。

クロームイエローとは、19世紀の始めに登場した黄色の中でも特に発色のいい黄色。
ゴッホはこのクロームイエローの使い方がとってもうまい!

だから、他の作品を見てみても、「夜のカフェテラス」とか「種まく人」とかどれも黄色の使われ方がすごく効果的!
しかも、黄色好きが講じて、住んでいた家の壁も黄色にしちゃった程なんです。

そして、2つ目の特徴は・・・

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山田さん:西洋絵画ってそれまで、遠近法とかどういう風に奥行きを出すかってことを
追求してきたんですけど、この「ひまわり」の絵をみると、全体的に表面的ですよね、
それから、花瓶のところにがっつり輪郭を描いちゃってますよね。

ゴッホがざっくり分かるポイントその2
「奥行きがなく、輪郭がはっきりしている」

確かに全体的に奥行きがなく、輪郭をはっきりと描いちゃってる!
実はこれ・・・

山田さん:実はこの手法、日本の浮世絵から影響を受けたと言われているんです。
ゴッホより前の西洋絵画では輪郭を描かないのが主流でした。
ところが18世紀頃のパリの美術界では日本の浮世絵が大ブーム!

ゴッホも浮世絵にすごく影響を受け、平面的に色を塗ることや
輪郭をつけるなどの描き方でひまわりを表現したんです。

ちなみに、ゴッホの作品には浮世絵を真似た作品もあります。

まさに浮世絵そのものですよね。

そして、3つ目は・・・

山田さん:絵の具の厚塗りとタッチの激しさ、さらにボリューム感がすごいんです。

ゴッホがざっくり分かるポイントその3
「ボリューム感がスゴい!」

山田さん:インバストといって、たっぷりの絵の具を、乾かないうちにどんどん塗り重ねていくんです。

インバストとは、絵筆にたっぷりと絵の具を付け、
勢い良く色を盛り上げていく描き方のこと。

確かに「ひまわり」をよーく見てみると、ボリューム感がすごい!

実はこれ、絵の具が乾かないうちに、盛り上げるように重ね塗りしないと
描けないんだそうです。

山田さん:ゴッホの絵は彼の気持ちがぐいぐい伝わってきて、心を打たれますよね。
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「ざっくり美術館 今回のポイント」
ゴッホのひまわりは、どんな黄色を使っているかや
平面的な描き方、くっきりとした輪郭、
そして、ボリューム感を観て楽しもう!