“日本遺産”足袋&足袋蔵
行田で足袋が作られ始めたのは、今から約300年前のこと。江戸から足袋製法が伝わると、当時の忍藩主・阿部豊後守忠喬が、藩士の婦女子の仕事として足袋作りを奨励したことに始まるとか。また、周辺には足袋の材料となる綿織物の産地があったこと、近くに中山道が通っていたことなど地理的要因もあり、行田で足袋づくりが盛んになったと考えられています。
明治に入り、海外からミシンが導入されるなど技術革新が進むと、足袋の生産量は一気に増大。最盛期には、全国に流通する約8割もの足袋が生産されました。その後、洋装文化が進むにつれ足袋の需要は減少していきますが、現在でも足袋産業の灯は消えず、数社の足袋業者が「行田足袋」を作り続けています。
市内には土蔵や石蔵など多彩な足袋蔵のほか、昔ながらの足袋工場やレトロな建物なども点在。和装文化を支える足袋産業のほか趣きある景観、市内に点在する歴史的スポットなど、行田の伝統ストーリーが認められ、今年の4月には文化庁が整備を進める「日本遺産」に、埼玉県で唯一認定されました。
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「足袋とくらしの博物館」では
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昔ながらの足袋作りの様子を展示。 -
古くから使われている足袋つくりの道具たち。
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伝統的な足袋作りの技術を活かし、
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華やかな柄足袋など新しいもの作りも行われている。 -
足袋蔵などレトロな建物が数多く残るのも行田の魅力。
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