特集
2023年4月2日放送「空から見るイタリア」

空から見るイタリアの世界遺産
今回の世界遺産は、イタリアの世界遺産を空撮映像で2週にわたって紹介するスペシャル企画です。世界で最も世界遺産の数が多い国、イタリア。そこを北から南まで巡って撮影してきた江夏ディレクターに話を聞きました。
400年の開墾でできた急斜面のブドウ畑
急斜面に広がるブドウ畑。その景色は、アルプスの自然の恵みと長年に渡る人々の努力が生み出したものでした。

──今回は「空から見るイタリア」ということですが、どのような内容なのですか?
江夏ディレクター(以下、江夏):2019年ごろからイタリアの世界遺産を空撮映像で紹介する特集を企画していたのですが、コロナ禍で延期になっていました。それがやっと実現したのです。イタリアは、世界で最も世界遺産が多い国で、その数は58にもなります。その中でも厳選した13の世界遺産をご紹介します。
──13の世界遺産に絞り込むのは大変そうです。どのようにして選んだのでしょうか?
江夏:今回は、イタリアのバラエティ豊かな風景をダイナミックな空撮でお見せしたいと考えました。イタリアは南北に長い国で、北と南では文化や自然がかなり異なります。そんな違いがわかるようにタイプが異なる世界遺産を選びました。1週目は北イタリア、2週目はローマより南の世界遺産を取り上げています。
──厳選されたイタリアの世界遺産ですね。見どころを教えてください。
江夏:どこも見どころなのですが強いて挙げるならば、まずは自然遺産「ドロミーティ」です。標高3000mを超える白い岩山群で知られています。ここで注目いただきたいのは、信じられないような絶壁を登るクライマーの姿です。ドロミーティはロッククライミングの聖地としても有名で、ちょうどクライミング中だったところを撮影できました。空撮でなければ絶対見られない光景です。

3000mを超す白い岩山がいくつもあるドロミーティ。ロッククライミングの聖地でもあります。

──迫力の映像が楽しみです。他の見どころをお願いします。
江夏:続いて紹介する「ヴェネツィアとその潟」は、よく知られた観光地ですが、ここでも見たことのない映像にこだわりました。特別に許可を得て迷路のように入り組んだ運河でドローンを飛ばしました。中でも、細い運河の先に広がるサン・マルコ広場まで、ワンカットで撮影した映像は必見です。今回の特集では、こうしたドローンで没入感のある映像や珍しいアングルのシーンを撮ることにこだわっています。「ピサのドゥオモ広場」では、あの有名な“ピサの斜塔”を上から見下ろしたアングルの映像をカメラに収めました。



ヴェネツィアの運河から建物の通路、世界一美しい広場と言われるサン・マルコ広場まで、ワンカットで撮影した迫力の映像をご覧ください。
──有名な景色もまた違って見えそうですね。
江夏:今回の取材では、過去の番組でも撮影を担当してくれた、イタリアの一流ドローンパイロットが安定のテクニックを披露してくれました。「サン・ジミニャーノ歴史地区」でも、街の入口の門からメイン通りを抜けていき、この街のシンボルである林立する塔を捉えるという素晴らしい映像を一発でカメラに収めてくれました。
──空撮ならではの絶景の数々、楽しみです。


真上から見たピサの斜塔やサン・ジミニャーノの街並みなど、空撮で捉えたイタリアの絶景を惜しみなくお届けします。