特集

2021年2月21日「ウッド・バッファロー国立公園」

大自然を生き抜く動物たちの姿

100年ほど前にバイソンを保護するために作られたウッド・バッファロー国立公園。現在はさまざまな希少動物の生息地となっています。

──ウッド・バッファロー国立公園は、バイソンを保護するために設立された国立公園ということですが、番組ではバイソンの姿も見ることができるのでしょうか?

柳沢:もちろんご覧いただきます。この国立公園では、現在もバイソンとオオカミの被捕食関係を見ることができるのです。オオカミの群れがバイソンを襲う迫力の映像をお届けします。バイソンの群れも抵抗して……、少し驚きの結末が待っています。

ウッド・バッファロー国立公園を代表する動物、バイソン。大きなものでは体重1トンを越します。

──何が起こるのか、放送が楽しみです。

柳沢:バイソンやオオカミだけでなく、ウッド・バッファロー国立公園にはさまざまな動物が生息しています。番組で注目していただきたい動物のひとつがビーバーです。ビーバーは通常夜行性なのですが、日中に動くビーバーをスタッフが偶然発見して撮影できました。食料であるポプラの葉を枝ごと咥えて巣に運ぶ様子などをご紹介します。こうしたビーバーの姿は、国立公園のレンジャーの方も興奮するぐらい珍しいのです。

国立公園内には、バイソン以外にもオオヤマネコ、ライチョウなどさまざまな野生動物が暮らしています。

──現地の方が驚くほど貴重な映像なのですね。

柳沢:はい。他にもビーバーの巣やダムもお見せします。ビーバーの巣も夏と冬の映像を用意しましたので見比べてください。あとウッド・バッファロー国立公園の森の奥深い場所に、全長870mにもおよぶ世界最大のビーバー・ダムがあります。ビーバーが何世代もかけて作ったと考えられています。簡単には人が入れない場所なので、番組では空撮で捉えた映像をお見せします。

餌になるポプラの枝を運ぶビーバー。他にも巣やビーバーダムもご紹介します。

──そんな「巨大建造物」がビーバーによって作られているとは驚きです。

柳沢:そのほかにも、貴重な動物の映像を用意しています。ここの湿原は世界で唯一、アメリカシロヅルの繁殖地となっています。アメリカシロヅルは、一時は絶滅の危機にあったのですが、保護活動のかいあって500羽ほどが確認されるまでに増えてきました。子どものシロヅルは羽毛が茶色なのですが、茶色が残ったシロヅルが飛び立つ様子もお届けします。

夏にウッド・バッファロー国立公園で繁殖をするアメリカシロヅル。子どもの羽は茶色で、成長すると白くなっていきます。

──貴重な映像満載の放送、必見ですね。最後に視聴者へメッセージをお願いします。

柳沢:5年ほど前の夏に取材したウッド・バッファロー国立公園には素晴らしい景色がたくさんありました。その冬の様子を見たいと思い、今回、現地のカメラマンにドローンなどを駆使してもらい、カメラに収めました。極寒の世界なので、どんな映像になるか不安もあったのですが、美しくてダイナミックなシーン満載で、夏との対比が描けたのではないかと思っています。手付かずの自然と希少な生物の生息地として世界遺産になったウッド・バッファロー国立公園の夏と冬をお楽しみください。

季節や地形でさまざまな変化を見せる数々の絶景と、大自然に生きる動物たちの姿をぜひご覧ください!

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