出演者インタビュー

宮島一樹役 小澤征悦さん

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台本を読んだ感想を教えてください。

若い5人が、いろいろな問題を乗り越えながら前に進んでいくという前向きな物語で、こういう作品は、今の時代、今の日本にとって必要なのではないかという感じを受けました。スピード感があって、明るくてちょっとホロッと泣ける作品になれたら、その中で自分の役柄としては5人をサポートしていければいいなと思います。

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演じられる宮島先生とは、どういう方ですか?

表面的には、寝っ転がってクロスワードパズルをやっている、ボサボサ頭も気にしないタイプで、あんまり人と関わりを持とうとしない人間です。ですから話すときは、あまり相手の方と目線を合わせないようにしています。 寡黙で、後輩に対しては厳しい人間です。研修医たちに対しても「俺は即戦力しかいらない、誰かに教えてもらいたいんだったら他に行ってくれ」と言ったりしますが、それは先輩も後輩もなく、同じフィールドに立つ人間として、患者を助けたいと思う気持ちからきている厳しさなんだと思います。
1話でしずくが患者に心で接した時に、宮島が「こいつください」と担当を申出るシーンを読んだときに、宮島という男のことがわかった気がしました。物語には出てきませんが、彼も心に抱えているトラウマがあって、しずくのぶっきらぼうだけど、根底にある優しさを感じたことで、技術だけではなく「患者のことを心で支える」という、一番根本的で一番大事な、そして一番難しいことを彼なりにもう一度考えさせられたんだと思います。 細かいところでとっつきにくい感じを見せつつ、しずくに対しては「こいつ、ちょっとおもしろいな」というのが見せられればと思っています。

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小澤さんから見た宮島先生という人の魅力、また、似ている部分はありますか?

ぼくはひとつの役を演じるとき、セリフ回しなのか、動きなのか、衣装なのか…なんでもいいんですが、その人の何かに興味を持てないと、難しいんです。宮島は人に対するとき斜に構えている人で、しずくが電話で別れ話をしているシーンで言う「やべえ。コーヒー冷たいの買っちゃった…飲むか?」というセリフが、すごく好きなんです。気づかせ方には色々あって、優しい人だったら「大丈夫か?何かあったのか?」と聞いたり、田淵先生みたいな人だと「なんだよ今の電話?」って聞いてくると思います(笑)。だけど宮島の場合は、自動販売機でコーヒーが落ちる音で気づかせていますが、あれは絶対わざとで、そういう気づかせ方って、男のぶっきらぼうな優しさだと思うんです。しかも冷たい缶コーヒーも、間違えて買ったんじゃありませんよね。「大丈夫か?」でもなければ、「なにかあったら俺が相談に乗るぞ」でもなく、「飲むか?」と声をかけることによって、彼女の心を軽くしてあげようとしている、そういうのは男としてすごくかっこいいです。自分にそういうところがあるかはわかりませんが、そこから宮島のことが少し好きになりましたね。

指導担当のしずくを演じられる仲さんの印象はいかがですか?

前に一度ご一緒させてもらったことがあるのですが、独特の空気感を持っている方だなと思いました。あの年齢、あのキャリアの中で、手探りで一生懸命やっている印象で、感銘を受けます。
一緒に演じてみると、瞬発力がある芝居をしますね。顔の印象が瞬時にキュッと変わるんです。そういう瞬発力があることは、役者としてすごく素晴らしいことだと思います。

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今回研修医の5人は同期ですが、小澤さんにとっての仲間とは?

今回の作品でいえば年齢差もありますし経験値の差もある関係性ですが、芝居をする上では、上も下もないとぼくは思っています。もちろん先輩後輩はあって、憧れの大先輩と共演させていただくときは、嬉しいですし光栄だと思います。だけど、いざスタートがかかって、カットがかかるまでは完全にイーブンで、ある意味「同期」ですよね。同じ世代を生きている人間、そうじゃないとできないです。
役者って一期一会で、流れ星みたいな感じだと思っているんです。常に流動的に、ある作品からある作品へと流れていって、作品の中でボンッとぶつかる。そしてその時間を共に過ごしてまた離れて、またどこかで出会うかもしれない。それは大きな意味での“仲間”です。だから役者という仲間がいることの幸せはありますよね。何年会わなくても、会うとすぐに何年も前の状態になれる、ぼくにとっての仲間は役者なのかもしれません。

ご覧の皆さまにメッセージをお願いします。

前向きで明日も頑張っていこうと思える、見ていただくみなさんの生活の中の活力になれるような、そんな作品です。その中で少しでも自分なりの役割の中で、みなさんに元気を与えられたらいいなと思います。“医者だって人間なんだ”という、すごくヒューマンなドラマです。医療が舞台ではありますが人間ドラマ的な作品ですので、役者同士の、いい意味でのぶつかり合いを見ていただけたら嬉しいです。