現場レポート

代用品は奥深い

2018.8.5

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第4話、りんどうの絵のお茶碗をきっかけに、すずは周作とリンの過去が気になり、“代用品”という言葉にすっかり過敏になっていましたね。
そんな4話は、昭和19年の夏の終わりから12月にかけてのお話。モノがどんどんなくなり、生活にはさまざまな代用品が使われていました。

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いつの頃からかオープンセットの片隅に置かれていた2つの赤いパイロン。その間に大切に置いてあったのが、たくさんの黒いお団子…。
4話に登場した炭団(たどん)です!正確に言うと、炭団の代用品ですね。
炭団は木炭や石炭の粉を固めた燃料ですが、炭の配給がなくなったため、すずが落ち葉でその代用品を作るシーンがありました。これは、美術さんがその試作品を作って乾かしているところです。

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撮影日が迫り、夜もランタンの灯りで団子を丸める美術さん。
この炭団もどきを火鉢に入れるシーンで煙が出るように、燻製用の桜チップやお焼香のお香などを入れて試していました。

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この日もたくさんのお団子が天日干しされていました。
作っては乾かし、作っては乾かし、そして火に入れて試す。でも、うまく固まらなかったり、途中で割れてしまったり、思うような煙が出なかったりで、材料や配合を変えて、また作っては乾かし、火に入れて・・・・。
そんなトライ&エラーを繰り返し、ようやく完成したのは10作目くらい。試作から完成までにナント3週間かかったそう!!!
代用品は冴えんけど?意外と奥深いのです。

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炭団に限らず、この時代(戦中)の代用品はほんの一時もの。ゆえに作る道具も残っていなければ、きちんとしたレシピなどもなく…。
これまでいろいろな時代の再現に携わってきた時代考証家の山田順子先生も「今回は未経験の作り物大会のよう」とおっしゃっていました。

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こちらが、ドラマの中ですずがお風呂場の裏で作っていたものです。

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一方、こちらは北條家の朝食シーンで皆さんが食べていたかぼちゃご飯。
すでにお米が手に入らないため、代わりに押し麦とかぼちゃを炊いたものです。押し麦がパラパラでちょっと食べにくそうですが、晴美役の来泉ちゃんによると、味は「甘くておいしかった!」そうです^^

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そして、4話のラスト。
周作とリンのことが気になって仕方がないすずの前に現れたのは…すずに思いを寄せていた幼なじみの水原哲
どんな展開になるのか、次回もどうぞご期待ください!

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