放送アーカイブ

2021125日放送

ネムルト山 〜 標高2150mの山頂に 天空のピラミッド

放送内容

トルコの高原地帯に聳えるネムルト山の頂で「天空のピラミッド」が発見されたのは19世紀の終わりだった。小石を積んで作った円錐形のピラミッドは、高さ50m、直径150m。周囲には高さ2mを超える巨大な顔が並んでいた。調査が進むとそれはゼウスやアポロンなど神々の石像だと判明した。ピラミッドは2000年前にこの地を支配した王の墓だったのだ。神々が守るナゾのピラミッド、ネムルト山誕生の秘密に迫ります。

巨大な顔が並ぶ 奇妙な王墓

ネムルト山の頂に築かれた巨大な顔が並ぶ円錐形のピラミッドは、2000年前にこの地を支配した王の墓だった。墓の脇には神々の石像が並ぶテラス。巨大な顔は石像の胴体から転げ落ちたものだった。かつては聖なる山の頂で国の平安を願う儀式も行われていた。

写真:放送内容

ピラミッドを生んだ ナゾの王国

天空のピラミッドを築いたのは「コンマゲネ」というナゾの王国だった。古代ギリシアとペルシアを結ぶ交易路にあり、高原地帯には泉の湧く宿場町や夏の離宮が残っている。川沿いの岩山には「ゲルゲル城」と呼ばれる、自然の地形を利用した奇妙な砦もあった。

写真:放送内容

石積みピラミッドの秘密

高さ50mの円錐形のピラミッドは、こぶし大の石を積み上げて作られている。これは王墓が盗掘に合わないための工夫だった。横穴を彫ろうとしても上から小石が崩れてくるのだ。内部の調査も進まず、いまだに玄室の入り口すら見つかっていないのだ。

写真:放送内容

ギリシアとペルシアが生んだ 奇妙な神々

墓を守る巨大な顔は奇妙な姿をしていた。顔立ちやあご髭はギリシア風で、ペルシア風のとんがり帽子をかぶっている。石像は2つの文化が合体したものだったのだ。墓に眠るアンティオコス1世も古代ギリシアとペルシアの血筋を引く王だったのだ。

写真:放送内容

BACK TO PAGETOP