vol.06
2011.04.13
橋本です。
ハンチョウ4・第1話をご覧いただき、
ありがとうございました。
放送直前に大きな余震があり、
放送中にもいくつかの地震が発生しました。
正直、ドラマなんて放送してる場合かっ?
とも思いましたが、
こんな時だからこそドラマを放送する意義があるんだ、
と自分に言い聞かせて、
ざわつく社内の片隅で、
揺れ続けるテレビモニターを両手で押さえながら、
オンエアーを見ていました。
こんな状態の中でも、
「ハンチョウ」を楽しみに待ってくれていた人たちは、
今日本中で、このオンエアーを見てくれているんだろうなあ、
と思うと、
「なんとか最後まで途切れずに放送されますように・・・」
と祈らずにはいられませんでした。
地震情報のチャイム音が鳴るたびにドキッとし、
ドラマの終盤には緊急地震速報まで発令されましたが、
それでもなんとか最後まで放送することができました。
見ていただいた方、本当にありがとうございました。
「人の心を洗う為に、僕は作品を書こうと思っている。
いわば心の洗濯屋である。」
敬愛するシナリオライター、倉本聰先生の言葉です。
「一千万、二千万というテレビドラマの視聴者の、
それぞれが拭いがたい心の汚れ、憂さ、苦しみ、
あるいは悲しみ、棘の痛みを、
作品を通して少しでも洗い流してさしあげることが、
自分の仕事だと僕は思っている。」
私が、心の中の一番大切なところに刻んでいる言葉です。
「ハンチョウ」というドラマが、
見ていただいた人の心を少しでも洗うことができますように・・・・・・。
いつも、そう念じながら一つひとつの作品を創って来ました。
こんな状況の中で無事に放送できた第1話が、
少しでも皆さんの心を洗うことができたとしたら、
こんな幸せなことはありません。
「物を創るには技術と心、二つのものが必要だと思うのだが、
人の心を打つ為には、技術を心が超えていなければならないと、
常々僕は考えている。
技術を磨くのは勿論のことだが、技術が少しでも高まれば、
それを超える心を磨かなければならない。」
これも倉本先生の言葉です。
「心を磨く」ことこそ、本当にむずかしいことだと思いますが、
あきらめず、一歩一歩、精進を続けて、
心と技術を磨き続けて、
もっともっと良い作品を創っていこうと思います。
とりあえず、第1話無事放送、
そして多くの方に見ていただくことができましたことに、
心から感謝いたします。
ほんとうに、ありがとうございました。