テッペン!水ドラ!!『死幣ーDEATH CASHー』死幣ーDEATH CASHー

毎週水曜 深夜0:10〜放送

現場レポート

まるで……医療ドラマのようなリアリティー!!

2016.9.7 by 医療指導・岩崎善毅

こんにちは。「死幣ーDEATH CASHー」の医療指導をしている岩崎です。普段は病院勤務の外科医師です。
 さてドラマにおける医療指導ですが、医療シーンが一般視聴者の皆さんに自然かつリアルに伝わるようにアドバイスさせていただくことがその役割です。

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まずはドラマの台本を専門家の目から見て医学的におかしくないかを修正していきます。さらに監督さんやプロデューサーさんとイメージを共有して、助監督さんや美術スタッフさんが撮影のために準備できるものを一緒に考えていきます。今回のセットはこれ本物の病室?!と見紛うほどの素晴らしいものでした。

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実際の台本とは別に医療専門の台本を作ることもあります。医療現場での緊迫したやりとりや動き、医療者同士の何気ない日常会話などを細部にわたって構成していきます。
たとえドラマに登場するのが架空の病気であってもその原因は何か?症状はどういったもの?治療方法は?など細かい設定(裏設定といいます)をたててストーリーに沿って、医学的に矛盾はないかなどを検討します。


また、実際に撮影現場にいって演技指導もします。カメラの回っていないリハーサル(ドライといいます)では俳優さんに医療現場での動きを指導したり、患者さんの症状や気持ちなどを説明します。医学用語を説明することもありますが、医療現場で使われる単語には発音やイントネーションが難しいものがあります。例えば手術室(しゅじゅつしつ)、骨粗しょう症(こつそしょうしょう)、トレンデレンブルグ体位、サチュレーション、などなど。とっても言い難いですよね。そんな時はアクセントなどを細かく指導させていただきます。

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撮影現場ではモニターを見ながら俳優さんの所作などをチェックしてアドバイスすることもあります。細部にこだわって、より現実に近づける努力をしていますが、フィクションのドラマですので実際の医療の現場とは多少違うこともあります。演出によっては本物以上にリアリティのある、迫力ある場面になることは必ずあるんです。

本ドラマは怖〜いホラーサスペンスですが、撮影現場はとてもなごやかで活気があります。スタッフ、キャストの皆さんが一丸となって素晴らしい作品を創るぞ!という意気込みと熱意に溢れています。不眠不休でエネルギッシュに頑張っている皆さんと現場でご一緒しているとパワーをもらった気になりますが、医療指導兼皆さんの担当医役(?!)としては、こんなに無理をして…と老婆心ながら心配になります。健康第一。くれぐれもご自愛して乗り切っていただきたいと思いますね。

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ここまで医療指導について書いてきましたが、『死幣ーDEATH CASHー』はいわゆる医療ドラマでないのになぜここまでこだわるの?と思われるかもしれません。が、本ドラマも残すところあと2話。このあと舞台は総合病院に移ります。まるで医療ドラマのような展開になりそうです。乞うご期待です!

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