テッペン!水ドラ!!『死幣ーDEATH CASHー』死幣ーDEATH CASHー

毎週水曜 深夜0:10〜放送

現場レポート

20代男子、引きこもりの日々...

2016.7.19 by 音楽・大間々 昂

みなさま、はじめまして。
『死幣』の音楽を担当しました、大間々 昂です。

僕の仕事は映像につける音楽を作ることなのですが、現場の皆さんとは少し違い、部屋に閉じこもり1人黙々と作曲をしております。

言わば、引きこもりです(笑)

なので何時間も作業していると煮詰まったり、客観性を失う事もあります。そんな時は気分転換によく近所を散歩しています。
こんな感じで。

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時々猫と会話したりもします。

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しかし働き盛りの20代男子が昼間っから猫と会話していると、世の中的にはいささか不審なようで、時々近所のおばあちゃんに話しかけられます。

「お仕事は?」「今日はお休みなの?」

その度に僕は「自分も社会の一員として働いているんだ」ということを、涙目で力説します...
そしてついでに番組の宣伝もしています。

ちょっと話がそれました。まともな話を。

今回はホラー作品という事で、メインテーマを作るにあたって、ただ怖くて不気味なだけではなく、人間の弱さ・愚かさ・欲望・悲しさ、色々なものを表現する必要があるなと感じました。もちろん怖さは重要ですが、その中に人間味のあるフレーズや、エモーショナルな要素も入れつつ、印象的なフレーズ…

むむむ...色々考えだすと難しいな…

と思いつつピアノに向かいました。そしてまずは、難しいことは考えずに鍵盤に触れて遊んでみよう、くらいな感じで1番最初に弾いたフレーズが意外によくて、すぐボイスレコーダーに録音しました。そんな開始5秒くらいで出来たもので満足できるか!と思い、丸二日ピアノを弾いたり、猫と会話したり、ギターを弾いたり、おばあちゃんに涙目で力説したり、鼻歌を歌ったりしながらフレーズを模索しておりました。

がしかし、どうもはじめのメロディーが頭に残り、結局回り回ってそのフレーズを使ってメインテーマを作ることにしました。
そこから奇妙な音色を作ったり、アレンジをして曲を作り上げました。
必ずしも時間をかければ良いものが出来るというわけでもなく、直感で出てくる物には何か魅力がある場合もあるな、と感じた日でした。

そんなこんなで20曲ほど作り、最終的にはスタジオでレコーディングします。

もう引きこもりじゃありません(笑)

演奏家さん、レコーディングエンジニアさん、ディレクターさん、コーディネーターさんetc...と多くの方の力を借りて作り上げていきます。

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レコーディング中の風景です。奥の部屋に演奏家さんがいます。

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死んだふりをしているディレクターの久世さん(重度のホラーマニア)。
娘さん(生後半年)の声も素材として使わせてもらっております!笑。

自分以外の多くの人の感性と直感も借り、協力しながら作っていく現場はとても面白いものです。
そうやって出来た曲達がドラマの中で少しでも良い味付けになってくれたら嬉しいなと思いつつ、いちホラーファンとしてもこの『死幣』の音楽を担当させて頂けたことを、とても光栄に思っております。

僕もドキドキしながら最終回まで楽しみたいと思います!!!

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