テッペン!水ドラ!!『死幣ーDEATH CASHー』死幣ーDEATH CASHー

毎週水曜 深夜0:10〜放送

現場レポート

あの日、伊藤さんは獣の目をしていた…

2016.7.29 by 脚本・吉田海輝

『死幣』公式サイトにお越しいただき、ありがとうございます!

脚本を担当しております、吉田海輝です。

「は?誰?」

ですよねー。知りませんよねー。

それもそのはず、テレビで脚本を書かせて頂くのは『死幣』が初めてという、ドのつく新人なんです。ぜひ、名前だけでも覚えて帰ってください!

光栄なことに私はこの『死幣』というドラマの企画が誕生した瞬間に立ち会っていましたので、
今回はその辺りについて書かせて頂きたいと思います。

そもそものきっかけは、
「脚本家になりたいなー」と吠えながらTBSのまわりを野良犬のようにグルグルさまよっていた私に、
「どうしたんだい?」とプロデューサーの伊藤さんが優しく声をかけてくださったのが全ての始まりでした。

私はチャンス!とばかりに精一杯憐れみを誘う目で伊藤さんを見つめ続けました。
それが功を奏したのか(?)、一緒にドラマの企画を考えさせて頂くことになったのです。

しかし人生何事も甘くありません。
企画を出してはボツ、出してはボツの日々が続きました。
「やっぱりプロの世界は厳しかばい…」
荷物をまとめて田舎に帰ろうかと悩んでいた時に、伊藤さんから「お金」をテーマに今までにないドラマは作れないかとご提案頂きました。
もちろん、これまでもお金をテーマにしたドラマは数多くあります。
そんな中で今までにない切り口は何なのか…。いくつかアイデアを出してみたものの伊藤さんの表情はすぐれません。
悩んだ挙句、私はほとんど冗談で「ホラーなんてどうですかねー」と言いました。

その時です。

伊藤さんの目が獲物を見つけた獣のようになり「それだ!」と叫びました。
にぶい私は「またまたご冗談を〜」と思ったのですが、伊藤さんは本気でそのアイデアに可能性を感じたようで、
こうして一気に「死幣」の企画が始動したのです。

そしてあれよあれよという間に企画は通り、豪華なキャストが決まり、鉄壁のスタッフがそろい、
「死幣」は地上波のドラマとして放送されることになりました。

オンエアされたドラマ本編はもちろん、
このリレー日記を見ても、各ジャンルのプロフェッショナルの方々が「死幣」に並々ならない意気込みで取り組まれている姿に、
企画が誕生した本当にささいな瞬間を知っているだけに、余計に感動してしまう私です。

何より、ほとんど冗談で呟いたあんな何気ない言葉をキャッチした伊藤さんのアンテナには、
つくづく「プロデューサー恐るべし…」という思いを禁じ得ません。

『死幣』は「恐怖」や「ホラー」といった部分が多く取り上げられますし、それももちろん光栄なことですが、
まずは何よりお金をテーマにした『良質な人間ドラマ』であると自負しております。
回が進むごとにその部分がはっきりと出て、このドラマの面白さが奥深くなってまいりますので、
どうぞ最終回までご視聴をよろしくお願いいたします!

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