2017年10月期連続ドラマ

足と靴と健康に関するエトセトラ

日本の靴サイズを知ろう

今回は日本の靴の、サイズについてお話したいと思います。みなさんは「サイズ」と聞いて、どんなことを想像するでしょうか? 身近なとこでは、コーヒーショップで注文する飲み物の大きさ、「スモール」と「ラージ」、「ショート」と「ロング」など、実際の大きさや容量などのサイズを思い浮かべるかもしれません。また洋服の「S」「M」「L」など、それを着る人の体形や体格を表示しているものを想像した方もいるでしょう。
それでは、日本の靴のサイズはどちらでしょうか? 答えは、後者の洋服のサイズと同じ考え方で、その靴に合う足の大きさを表示しています。日本の靴サイズは、「足入れサイズ」または「フットサイズ」と呼ばれています。具体的には、日本の靴サイズは前回にお話した「足長(そくちょう)」と「足囲(そくい)」で表示されます。
この靴サイズを規定した規格が、「JISサイズ」(JIS S5037)です。

日本の靴メーカーは、この規格を参考に靴をつくっています。JISマークは日用品などで見かけたことがあるかもしれませんが、「日本工業規格」という国家規格です。このJISサイズ表に足のサイズ(足長と足囲)を当てはめれば、自分の足に合った靴のサイズがわかります。
例えば男性で足長260㎜(26㎝)、足囲261㎜の足の場合は「26EEE」という靴のサイズになります。

ちなみに表にある数値は全て中央値です。それぞれの数値範囲は足長が-2㎜〜+2㎜、足囲は-3㎜〜+2㎜となります。
ただし、サイズはあくまで目安で、メーカーやブランドによってかなり違いがあります。同じサイズ表示の洋服でも、細身でタイトなタイプもあれば、ゆったりとしたタイプもあります。また、市販されている靴は足囲の「EEE」や「EE」などの表示をしてないものが多く、実際には26(㎝)とか23.5(㎝)など、足長の表示を頼りに靴選びをしなければならないのが現状です。これが靴選びを難しくしている原因でもあります。
少し難しいお話になりましたが、日本の靴のサイズは足のサイズが表示されているということを覚えておいてください。

著者プロフィール

木村克敏(きむら かつとし)
1965年生まれ、東京出身。
東洋大学経済学部卒業後「株式会社かねまつ」入社、ショップ店長、オーダーサロンマネージャー、銀座本店副支配人を務める。その後「コールハーンジャパン」へ転職、ストアマネージャーを経てスーパーバイザー、ショップトレーナーとなる。
6年前より「一般社団法人足と靴と健康協議会(FHA)」の事務局長を務める。現在はシューフィッターの養成講座の運営の傍ら、一般消費者への啓蒙活動の一環として講演活動等も行っている。
上級シューフィッター(バチェラーオブシューフィッティング)の有資格者。

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