出演者インタビュー

田淵育男役 古田新太さん

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田淵先生という役が決まったときの感想、どういう人だと思いましたか?

めんどくせーなぁと(笑)。医療ドラマとか専門職のドラマは専門用語が飛び交うから、覚えにくいんです。
田淵先生は、お医者さんとしてはフレンドリーな人で、指導医としては上手なのではないでしょうか。専門医じゃなくて幅広く消化器系が得意そうだし、救急ではお腹が痛いという患者が一番多いと思うから、一番向いている人なんでしょうね。そういう意味ではすごくオールマイティな先生で、その分プライドも低いのかなと思いますね。弥生先生は脳外科、宮島先生は心臓血管外科という、ものすごく難しい専門の先生だから、プライドも高くなると思うんだけれど、田淵先生はいろんな知識が多くて、幅広くて何でも対応できる“萬屋(よろずや)”なだけに、余裕があるんじゃないですかね。

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役作りはどうされていますか?

現場で合わせて、人と合わせて決めています。でも田淵先生は、女の子が大好きとか、セリフでわかりやすいですよ。でも、結構みんなのことをみてしゃべっている感じがしますね。

5人の若手研修医の皆さんはいかがですか?ずいぶんフランクな感じで接していらっしゃるようですが…

俺はもともと敷居が低いから、“遣都”とか“まっすー”とか、初対面でも呼び捨てにしています。飲みに行って、くだらない話をした方がもっと楽にしゃべれるようになると思うんだけど、スケジュールが合わなくて、なかなか行けませんね。みんなと会うたびに「なかなか飲みに行けないなあ」って話してます。

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飲みに行くと、どういうお話しをされてるんですか?

大体いない奴の悪口ですね(笑)。欠席裁判、飲んでるときはそれが一番楽しいです。5人全員揃ってなくても、そこは小澤くんとか、良々の悪口でお茶を濁すということで(笑)。
ただ、おいらは最後は必ず一人で飲みます。お芝居やっているときはテンションが上がってるから、みんなで全然違うバカ話して、最後に一人で飲んでリセットするんです。よく、失敗して眠れなくなったりする人がいますが、大酒飲めばいいんです。反省とかそんな暇はない、明日のこと考えなきゃ(笑)。

同じ指導医役の小澤さんや須藤さんとはいかがですか?

理彩はずいぶん前からコンビの役をやったりしていたので、どういう風にやるのかは見えてますし、小澤くんも寡黙な先生の役だからやりやすいですよね。あとは良々も普段から一緒にやっているヤツなので、研修医の5人ががんばっているのを邪魔しないようにしながら、オジサン連中はのほほんとしています。ドラマの中では「俺たちの邪魔はするな」という立場だけど、逆に役者同士ではサポートしていく「君たちが気持ちよくお芝居できるように、気持ちでできるように」と思っています。

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後輩へ指導する立場ですが、古田さんご自身の後輩への指導法は?

どこの現場に行っても同じ作品を作っている仲間という意味では一緒で、単純に回数が多かったり年数が長いというだけの話なんですよ。劇団の後輩も、テレビに出て主役を張ってお金を稼ぐ、というのを目標にしているとか、好きな舞台だけやって飯を食っていければいいのかとか、みんな欲が違います。僕は舞台屋だから、相変わらずテレビに出ると面目ないと思うし、映画は映画の考え方もあるし、俳優と言ってもいろいろあるので、なかなか一概には言えませんね。ただ、どの現場に行ってもいい芝居はしてほしいと思いますので、そのための話はします。

研修医役5人の皆さんも色んなジャンルで活躍されてますが、どういう指導をしてあげたいですか?

それぞれですね。「こうやったらカメラ抜けるよ」みたいな、そういうテクニックは教えます。そういうテクニックとかあると、撮りが早く終わるんですよ(笑)。 内面は自分たちで作っているだろうから、気持ちのことは言わないですけどね。

見ている方々にメッセージをお願いします。

フレッシュな5人がお医者さんになろうとしている一生懸命な姿は、若い人から見れば自分たちの悩みと重なる部分もあるだろうし、年上の方から見たら「頑張れ!」って気持ちになれるような青春ドラマになっていると思います。我々おじさんおばさんは邪魔しないようにしますので(笑)、ぜひとも見てください。