診察日誌

歩いていくはずだった道
vol.45 / 2012.12.13

皆人の命を助けるためとはいえ、腕を切断することを決意したしずく。誰に相談することも出来ず、医師としての判断をせざるを得ませんでした。しかし意識のない中、自分の腕がなくなってしまった皆人の気持ちの持ちようはどうしたらいいのか…
意識が戻って、切断のことを聞かされても。実際に見ることは怖くて、信じられなくて、虚空を見つめて笑顔をこぼして。冗談だと思いたかった、うそだと言って欲しかった。これから絵を描いていこうと、光に照らされた自分の道を歩いていけると信じていたのに。

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覚悟が出来たらわかってもらえる

目の前のしずくにぶつけるしかなかった、皆人のやるせない想い。はっきりとしたことを知りたいと思うと、マスクを外したほうが気持ちが出る、ということで麻酔から覚めたばかりでも外してからしっかりと見つめ、尋ねる千葉さん。

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強く言葉にして

宮島先生には「覚悟を決めていないのは先生のほう」としずくは言いました。宮島先生は美帆子さんの覚悟を受け止めて、医者としての覚悟で、新井さんに手術をすすめました。今、同じような立場に立ったしずく、覚悟を決めたつもりだったけれど、つきつけられた皆人の現実はあまりにつらくて。それでも生きていて欲しくて。どうしていいのか、これが正しかったと分かっている、だけど自分が皆人の道を閉ざしてしまったと、自分の道も閉ざしかけてしまいそうになるしずく…

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皆人の腕は、それはそれは大変なことになっていましたが、もちろん特殊メイクです。時間をかけて特殊メイクの担当の人が作ってくれました。

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自分でもちょっと怖い

みんなおっかなびっくり、どうなっているのか気になってしまうのですが、イヤな顔ひとつせずに「触ってみます?」と腕を出してくださる千葉さん。つらいシーンの連続で、まったく笑顔が見られなかった9話、カメラに向かって笑顔を見せていただきました★

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現場はみんないい人ですね

少しずつ現実だと理解して、皆人が声を荒げていくところは見ているほうが胸が痛くなりました。どうしようもない、分かっているからこそどうしていいのかわからない。皆人に向き合えないしずくが頼ったのは父、抱きしめてくれたのは母。差し伸べられる同期の仲間たちの手、でも皆人には手を差し伸べることも出来ない…
患者の家族に「どうしてくれるのか」と詰め寄られ、気持ちを受け止めきれずに悩む真中、仲間であるしずくも今は「患者の家族」。声をかけられても、そんな真中の気遣いを受け止めることはどうしても出来ない…時間をかければこの気持ちは変わるのか、この先の「医者」と言う道を歩き続ける覚悟がしずくたちに果たしてあるのか。身動きひとつとれず、立ちすくむしか出来ない研修医たちの道の先に、希望の光が見えますように。

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