TBS 連ドラ・シナリオ大賞

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第5回受賞者 田中徳恵さん インタビュー 前編

今回は、第5回で佳作を受賞された田中徳恵さん。
会社員、出産、子育てを経験してからデビューという異色の経歴を持つ田中さんの語る「連ドラ・シナリオ大賞」の良さとは!?

出産や子育てもご経験された田中さんですが、この賞に応募しようと思ったきっかけは何ですか?

子供の頃から漫画を描いたり、映画や読書も好きだったのですが、映像で自分が描いたシナリオを表現する仕事がしたいと思っていました。
小学生頃から漫画を描きはじめ、その後、シナリオも描くようになりました。ただ見るのが好きな趣味になっていた時期もありますが、社会人になり就職、結婚、出産、子育ても経験しました。その時は、仕事や子育てで忙しくしていましたね。
その後、5年前に仕事を辞め、これから自分が何をやっていきたいのかを考えた時に、子供のころから持っていた「物語の作り手になりたい」という夢を思い出し、再びシナリオを描き始めて、この賞に応募しました。学生時代にこういった賞に応募する方が多いと思いますが、他の仕事や子育てが一区切りついたタイミングで、もう一度始めてみる事も良いのではないでしょうか?

応募して良かった事はありますか?

勉強会に参加して、自分が作ったショートストーリーを監督やプロデューサーに批評してもらえるのはすごく贅沢な事だと思いました。

勉強会の感想はいかがでしたか?

単純に「新人の書いた作品を添削する」のではなく、「これの脚本で実際に1つドラマが作れるか」といった視点で見ていただけるのがうれしかったです。
監督や演出をやっている方は、私が考えた主人公について「どういう容姿なのか?」「太っているのか?痩せているのか?」「どのような服を着ているのか?」などすごく考えて読まれています。さらに、セリフやストーリーから人物像を考えて、「どういった役者を使うか」「どういった雰囲気を持たせるか」といった実際に映像化された場合を想定されていました。逆に言うと、そういった想像力を描き立てるヒントをセリフやト書きにちりばめないと、「つまらない」と思われるのではないかと考えていました。
ショートストーリーであったとしても、生き生きとしたキャラクターを描かないと、作り手の方たちを困らせるのではないかと思います。
それが第1回の勉強会で分かったので、次回からはそれを踏まえてシナリオを作っていきました。自分が考えたイメージが演出の方にしっかり伝わっていると嬉しかったですね。よく「脚本は設計図だ」と言いますが、それを元に3次元で表現するわけですから、そのためにもしっかりとした物を描かないといけないという事がすごく実感できました。

後編では、気になる田中さん流の提出課題のコツや、最近のお仕事についてお聞きします!