TBS 連ドラ・シナリオ大賞

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第5回受賞者 目黒啓太さん インタビュー 前編

今回は、ドラマ、映画の助監督という異色の経歴の第5回受賞者・目黒啓太さんのインタビューです。

第5回受賞者 目黒啓太さんの写真

脚本家を目指すきっかけを教えてください

私は、大学生の時から自主製作映画を撮っていたので、その時から脚本も書いていました。卒業後、助監督として働きだした際に、「どうして学生時代に撮った映画がつまらなかったのか?」と考えるようになり、映像にして面白い作品は、必ず脚本も面白いという事に気づきました。
それがきっかけで脚本に興味を持つようになり、助監督の仕事の合間に脚本を作っては、コンクールに応募していたんです。
そう意味では、他の応募者の方と入口が異なるかもしれません。

助監督という経験があったから客観的に脚本を考えられるのではないですか?

自分が書いた脚本は客観的には見れないと思います。しかし、助監督の経験は、「脚本がどうやって映像になっていくか」という流れを近くで学べたので、そういう意味では脚本を客観的に見る訓練はされていたと思います。

応募作品はどのようなものですか?

「青春の終わり」というテーマを意識していました。
受賞作品の「ライフ・タイム・ライン」は、子供のいる30歳の男性が、望まずに大学生時代にタイムスリップし、全く同じ人生をやり直すという内容です。今までのタイムスリップものだと「過去の失敗を上手くいくようにやり直す」というテーマが多いかと思いますが、「人生とはそういう物だろうか?」と考えそのような内容にしました。
僕も先日、子供が生まれたので多少は自分の人生と照らし合わせているのかもしれません。

その中で心がけた事はありますか?

「ライフ・タイム・ライン」のアイデアに自信があったので丁寧に書くのを心がけました。第1話の脚本なので、どの様な主人公で、「何を目指しているのか」をハッキリと書いた方が良いと思います。他の登場人物にも焦点を当てたくなるかと思うのですが、必要最低限にとどめた方が良いと思います。

提出課題の「1クール全体の簡単なあらすじ」を描くコツはありますか?

1話ごとのプロットを短いメモ書き程度で作り、それらを取捨選択しながら作っていきました。そのように10話としてストーリーを組む事で、どこまでで第1話を終わらせるのが良いかも見えてくるかと思います。
また、私は全体の落ちまで書いたのですが、あまりその評判が良くなくて…(苦笑い)他の受賞された方の作品を見ると、その先を期待させるような形で終わらせていた方もいたのでそういうのもアリかなと思います。
文字数的に10話全てを表現できる量ではないので、「前半をしっかり書く」という戦略でも良いと思います。

次回は、目黒啓太さんへのインタビュー( 後編 )をお届けします!
実際の勉強会の雰囲気、実際の今のお仕事について詳しくお聞きします!