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ロシア皇帝の至宝展〜世界遺産クレムリンの奇跡〜

開催期間:3/20(火)〜6/17(日)


ガイドツアー

第6章「19世紀 民族の伝統の復活」

19世紀はロシアにとって、困難で矛盾に満ちた時代であり変革の時代でした。皇帝アレクサンドル1世の即位で幕を開け、二つの重要な出来事が起きました。国民の精神的高揚が起きた1812年の祖国戦争(ナポレオンとの戦い)、そして専制政治と農奴制に反対した貴族のインテリゲンツィアたちが蜂起した1825年のデカブリストの乱です。
芸術においては自らの歴史的特異性と国民的独自性を表現しようとしました。国家的建築事業はすべて、皇帝ニコライ1世のもと、ロシア的スタイルで行われました。大クレムリン宮殿と武器庫は、中世ロシア彫刻の装飾的モチーフを古典主義的規則性のある設計に組み合わせて建設されました。また民族の生活のテーマも芸術において重要な地位を占めました。それらのモチーフはディナーセットや深めの大皿などに見ることができます。民衆的なロシアの素材である木から作られ、農民の食器に特徴的な形を再現し、写本装飾のモチーフで飾られた器は公式の儀式において特別のイデオロギー的意味と象徴性を持つようになりました。
また、万国博覧会への参加により、内外でロシア的テーマに対する関心が増大し、促進されました。クレムリンは恒久的象徴的意義をもち、理論家や実務家たちの注目を集めました。この時代の芸術における民族的精神性とは、民衆の詩を理解し、民衆の創作に特徴的なモチーフやイメージを吸収することを通して、民衆の精神を再生することだと考えられました。




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