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ロシア皇帝の至宝展〜世界遺産クレムリンの奇跡〜

開催期間:3/20(火)〜6/17(日)


ガイドツアー

第2章「14-15世紀 大公国のモスクワ」

13世紀、全ルーシの多くの町はモンゴル・タタールの襲来で破壊されましたが、14世紀からモスクワは大公と府主教の居住地となり、文化の中心となりました。モスクワで最初の石造の聖堂が建てられ、年代記作成も始まり、金銀製品の複雑な細工も復興しました。当時ルーシ芸術の重要な源はビザンティン文化でした。木造であったルーシの町々を戦争や火事が襲いましたが、それを免れて14世紀から15世紀の芸術作品が今日まで保存されているのは、まったく奇跡としか言いようがありません。
モスクワ・クレムリンの聖堂や宮殿の建築は大公イワン1世カリタの時代に始まり、15世紀末のイワン3世の時代に最盛期を迎えます。大規模なフレスコ、イコン連作、高価な写本や礼拝用聖具、祭服や絵画モチーフの刺繍製品が制作され ました。またアンドレイ・ルブリョフなど中世絵画の名作が制作され、古ルーシ文化の最高の開花をもたらし、祭壇全体をおおう高いイコノスタスのような独特の現象を生みました。
1480年、タタールのくびきに最終的に勝利することでモスクワは統一されたロシア国家の首都となり、クレムリンに新たに壮麗な建築群が形成されます。1481年に中世ロシアの最も著名な画家ディオニシーらが、ウスペンスキー大聖堂に3列の構造のイコノスタスを制作しました。この時代の多くの作品の本質的な特徴は、建築に由来する形の美と荘厳さで、15世紀末にモスクワで展開した壮大な建築活動の独特の影響があるといえるでしょう。




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