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202096日放送

中央運河の水力式リフト 〜 100年前の運河 ベルギー水辺の旅

放送内容

「中央運河の水力式リフト」があるのはベルギーの南西部。35年にわたる大工事の末、1917年に完成した。当時は運河がある地方にまで電気の通っていなかった時代。運河には電力を使わない珍しい仕掛けがいくつも造られ、今も現役で使われている。その最高傑作が「水力式リフト」だった。今回は運河の美しい絶景とともに、100年前の水力技術の頂点を極めた「水力式リフト」の驚くべき仕組みを紹介していく。

67メートルの丘 船で越える

中央運河のある一帯は丘陵地帯。高低差67メートルにも及ぶ丘がある。その丘を船で越えるために造られたのが「水力式リフト」だった。早い話が「船のエレベーター」。水の力だけで300トン級の船を持ち上げる驚きの仕組みとは?

写真:放送内容

「黒いダイヤ」を運んだ運河

中央運河の完成によって、ドイツとフランスという東西の2つの大国が水路で結ばれた。そして、運河を通じて大量に輸出されたのが、当時「黒いダイヤ」と呼ばれていた石炭。この石炭こそがヨーロッパの近代化を後押しした貴重なエネルギー源だった。

写真:放送内容

今も愛される100年前の運河

より大型の貨物船に対応するため、2002年に新しい「船のエレベーター」が造られ、中央運河は物流の役目を終えた。しかし、今では世界中から運河好きが訪れる観光地となり、運河に暮らす人もいる。時は移っても人々から愛され続ける姿がそこにあった。

写真:放送内容

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