放送内容
様々な世界一を誇るロシアのバイカル湖は、3000万年前に生まれた世界最古の湖で、深さや透明度も世界一。南北640キロに及ぶ巨大な湖の面積は、なんと琵琶湖の47倍もある。それが冬、全面凍結するのだ。湖のあるシベリア南部は氷点下45度にもなる極寒の地。湖面を覆う氷の厚さは1mにもなり、不思議な氷の造形を生む。巨大な氷の亀裂や、打ち寄せる波がそのまま固まった氷柱。世界でここだけの、壮大な氷の絶景だ。
氷の絶景!冬のバイカル湖
バイカル湖が全面凍結するのは、冬の2〜4月。幻想的な氷の絶景を生むのは、強風が降り積もった雪を吹き飛ばして、湖面の氷をむき出しにするからだ。「御神渡り」と呼ばれる氷の亀裂が巨大なヘビのような模様を描き、断崖に打ち寄せる波が、奇妙な形の氷柱を生む。
世界一透明な湖
バイカルとは「豊かな湖」という意味。1000種の生物が生息し、その7割が固有種だ。透き通った水が生まれる理由を探るため、水中撮影を行った。岩場に群生する原始的な動物「カイメン」が、水を浄化しているのだという。さらに世界最古の湖が誕生した秘密も紹介する。
世界唯一!淡水のアザラシ
バイカルアザラシは、淡水で生息する世界で唯一のアザラシだ。40万年前、北極海で暮らしていたアザラシがバイカル湖に移り住んだのが始まり。現在の生息数は10万頭ほど。湖が氷で閉ざされる冬の2〜4月、氷の亀裂に巣穴を作り、出産・子育てをする。