サイン会を行っているA.N.JELLたち。
サイン会が終了すると、馬淵から自由行動を許されるが、廉は他のメンバーより前の便で帰ると言い出す。
去っていく廉の後姿を切なげに見る美男だが、廉を振り切るように歩き出す。
その美男の表情を見た柊は、廉を追いかけた。
柊「廉。」
廉「(振り返り)」
お互い見合う柊と廉。
柊「美男とケンカしたままなのか?」
廉「お前に関係ねぇだろ。」
柊「(軽い口調で)そうはいかない。お前がいなきゃ、美男は俺と付き合ってくれたかもしれないんだ。」
廉「…え?」
柊「フラれたよ。」
廉「…!?」
柊「俺、美男のことは譲れないって言ったよな。」
廉「…」
柊「(苦笑して)あんなこと人に言ったの初めてだったよ。」
廉「…」
柊「こどもの頃からケンカとか嫌いだし、誰かと争うくらいなら、自分から引く方だったから。
だけど、今度だけは、絶対に引きたくなかった。
ホントはお前をぶん殴ってやりたいよ。」
と、ふざけた感じで殴るマネをする。
柊「でも…残念ながら仲間をそう簡単に嫌いにもなれない。」
廉「(柊を見て)…」
柊「…だから、殴る代わりに頼むよ。」
廉「…」
柊「…美男を泣かせるな。」
廉「…」
柊「アイツはずっと、お前だけを見てた。それは誰よりもこの俺が知ってる。」
廉「(柊の辛さを感じて)柊…」
柊「(悔しさも悲しさも飲み込んだ表情で)美男を笑顔に出来るのは、お前だけなんだ。」
廉「…」