Kubota×下町ロケット Kubota

Kubota×下町ロケット

宇宙(そら)から大地へ 『下町ロケット』新シリーズの舞台は農業!
佃製作所の新たな戦いの舞台となる農業機械の提供、さらにはシナリオ制作や機械操作などのドラマ演出の技術監修に参画してくださっている株式会社クボタさんが、『下町ロケット』をより深く楽しむために、農業機械や技術に関して解説してくださいます!!
視聴者のみなさんも疑問があれば、「疑問・質問を募集」に書き込んでください。

第9回 『日本の農業の未来を救いたい』下町ロケット 佃社長の発声の答えは…

佃製作所は、苦難の末にトランスミッションとエンジンを開発。ついに無人トラクター「ランドクロウ」を完成させ、販売にこぎつけましたね。
『日本の農業を救うこと』佃製作所のゆるぎない信念と技術力。絶対に夢をあきらめない姿勢に胸が熱くなった方もいるのでは?
そこで今回は、佃航平の『日本の農業の未来を救いたい』という思いの答え、「“スマート農業”による農業の発展について解説していただきます。
9回目となりましたクボタさんによる解説企画は、これがラスト!みなさん、今夜の放送を前に、じっくり読んでくださいね!

『日本の農業の未来を救いたい』下町ロケット 佃社長の発声の答え、それは…
“スマート農業”が日本の農業を“魅力ある強いビジネス”に導く。

スマート農業とは、情報通信技術(ICT)やロボット技術等を活用して、超省力・高品質生産等を実現する新たな農業のことです。

Action1

“スマート農業”のプラットフォームとして期待される「スマートアグリシステム」。
農業経営を“見える化”し、農家の効率的な生産を支援します。

(1) 農機と連動した「スマートアグリシステム」が開発されました

「スマートアグリシステム」とは、パソコン、スマートフォンと農機をクラウドで結び、農業全般に及ぶ細かな情報を一元管理するというものです。農作業現場から収集した圃場や作物、農作業などの各種情報を蓄積・分析することで、農業の“見える化”をします。
それによって作業ミスが低減でき、コスト低減にもつなげられます。

スマートアグリシステムの仕組み

スマートアグリシステムの仕組み

(2) 食味と収量が、その場で測れるコンバイン(収穫機)

米の食味を決める要素の一つであるタンパク質・田んぼごとの収量・水分を測るセンサをコンバイン(収穫機)に搭載しました。これによって、田んぼごとの食味と収量のバラツキを把握することが可能となります。タンパク質や収量は肥料の量や種類に左右されるので、結果をもとに最適な施肥を検討することで、付加価値の高いおいしい米の生産が可能となります。さらに肥料のデータを農機に送信すれば、農機が自動で肥料の散布量を設定するため、経験の浅い人でも間違えず計画通りの肥料散布が出来ます。これまでの経験と勘に頼っていた農法からの転換です。

食味と収量データを収集。

食味と収量良し悪しは、肥料の量や種類に左右されます。昨年のデータを元に施肥(肥料を撒く)設計をします。肥料はトラクタに着けた作業機や田植機で散布することができます。

オペレータからスマートアグリシステム対応トラクタ、田植機に作業計画を送信します。?計画どおりの施肥量に自動調整し、散布します。

スマート農業は、農家も消費者も満足する農業

農家の満足

●収穫量が増え、品質が向上します。
●農業経営が見える化でき、改善を図ることで安定・向上が望めます。

消費者の満足

●美味しい作物が安定して食べられます。
●誰がどのように作ったのかが分かるので、安全・安心な食生活ができます。

Action2

精密農業の確立。それは機械から収集した収穫・生育情報や外部の気象情報などのビッグデータを最大限に活用すること。

食味と収量データを収集。

日本型精密農業の実現。

精密農業とは、農地・農作物の状態を良く観察し、きめ細かく制御し、その結果に基づき次年度の計画を立てる一連の農業管理手法であり、農作物の収量及び品質の向上を目指します。農作業を効率化するため、複数の圃場を1枚にまとめる整備が進んでおり、面積が大きい圃場が増えています。そのためこれまでの圃場一枚ごとの管理から、一枚の圃場を細分化して管理する精密農業の必要性が高まっています。

食味と収量データを収集。

その軸となるのが「スマートアグリシステムレイヤーマップ」です。食味・収量・生育・土壌・作業経路などを数m程度のメッシュ」で区切った、エリアごとのデータ管理と進化させ、さらに気象情報などとも合わせ、圃場に関わる情報を一元データ化します。必要なアクションが確実にとれる、究極のPDCA型農業、日本型精密農業の実現が、安定した良食味作物の生産を可能にします。

Action3

■ 農業の持続的発展と豊かな未来のために
● 次世代農業ビジョン

「農機自動化による超省力化」と「データ活用による精密化」のレイヤーマップやシステムを改良・連携させ、高い付加価値を創出する過程で、将来的には日本国内のみならず、世界のスマート農業を進めていきます。
現地の用途や要望に配慮し、アジアに向けては稲作地域や大規模畑作地帯への適用、対欧米では各国に適した精密農業用のスマート農機開発を見据えています。
国内では今後、スマートアグリシステムにAIを導入して事業計画立案を支援する機能の拡張、また、農機の完全無人運転など、現時点でまだ実用化されていない領域に挑んでいます。
スマート農業という新たなソリューションにより、農業に携わる方が世代を超えて、先々まで豊かな経営を展開できるように。そして、世界の安定的な食料生産・増産の拠りどころとなれるように。地球規模の大事な使命と未来を担い、日本農業は進化し続けます。

次世代農業ビジョン

1890(明治23)年創業。水道用鉄管の国産化に成功し近代水道の整備に貢献。農業機械による食料増産と省力化、環境施設による人類と環境の調和など、食料・水・環境分野の課題解決に向けた事業を展開している。

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