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試合詳細:全日本チーム/世界バレー2014 女子イタリア大会

2014年9月23日〜10月12日

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全日本チーム

試合詳細

2次ラウンド:POOL E(会場:バーリ 10/5 (日)
3 - 2
25-21 25-23 19-25 23-25 15-12

【戦評】

 昨日の敗戦で、3次ラウンド進出が不可能となった全日本女子は、今日、世界バレー2次ラウンド最終戦でドミニカ共和国と対戦した。
 試合は木村沙織のサーブからスタート。まずは、相手リベロのカスティージョがサーブレを弾いたボールを高田ありさが決めて、先取点。その後、ドミニカ共和国にミスも出てブレイクを重ねると8‐3でテクニカルタイムアウトを迎える。その後は、サイドアウトが続いたが、8‐12から相手のミス、長岡望悠の連続得点でリードを広げると、16‐9に。終盤連続失点してしまったが、分が悪いほうのコートでまずは第1セットを奪った。
 第2セットも同じメンバーでスタート。序盤は互いにブレイクを取り合う展開となったが、山口がクイック2本、ブロックを決めて8‐6とする。テクニカルタイムアウト後、ドミニカ共和国はペーニャ(元東レ)、200cmのサイド、マルチネスを軸に攻撃。対する日本は、中道瞳が山口舞の速攻を効果的に使って得点。16‐12でテクニカルタイムアウトを迎えた。タイムアウト明け、失点すると、デラクルス(元デンソー)のサーブから連続失点、16‐16と追いつかれてしまう。しかし、ここを山口の得点で切ると、中道瞳のブロックで連続得点。そのまま、リードを保つと、20点目以降は高田が3得点、山口が2得点と活躍。25‐23で第2セットも連取した。
 そして、第3セット、3‐3から、ペーニャのサーブなどで5連続失点。5‐8と、この試合初めて、相手が先にテクニカルタイムアウトを迎える。その後、8‐7からマルチネスに3連続得点を決められる。その後もマルチネスはアタック、サーブで日本から得点。眞鍋監督は8‐13としたところで2度目のタイムアウトを取る。直後、迫田の連続バックアタックで連続得点をあげたが、今度はデラクルスがスパーク。点差を広げられ11‐16でテクニカルタイムアウトを迎えた。その後もペーニャ、デラクルス、マルチネスの攻撃は止まらず。19‐25とストレート勝ちにはならなかった。
 第4セット、切り替えた日本は高田の活躍もあって8‐4とリードする。その後、リードを保って11‐15となったところで展開は急変する。高田のアタックがアウトになると、直後デラクルスのサーブから6連続失点。15‐17、一気に逆転される。その後、迫田、大野果奈の活躍で一度は再逆転するが、デラクルスのアタックを止められず。23‐25でまたもフルセットに突入する。
 その第5セットは、この大会の日本の戦いを反芻し、対応したかのようなセットになる。最初はサイドアウトの奪い合いだったが、ドミニカ共和国に先にブレイクを奪われて2-5。アゼルバイジャン戦、中国戦、クロアチア戦を思い起こさせるような連続失点の展開だった。いやな雰囲気になりつつある中で、ステップアップしたのがドイツ戦の第5セットでも大活躍を見せた迫田だった。中道も積極的にバックアタックのトスを上げると、第5セットだけで、9得点の活躍(アタック8本、ブロック1本)。15‐12、火の鳥NIPPONが、今季最終戦を勝利で飾った。


眞鍋政義監督
「世界バレー最後の試合だったので、何とかドミニカ共和国に勝って帰ろうと。それが今後、来年のワールドカップ、オリンピックにつながると選手に言いました。長い世界バレーですが、選手たちはフルセットを5試合、長い試合を戦って頑張ってくれました。去年から今年に入り、195cm超の大型選手がかなり増えています。われわれ背の低い日本選手が勝っていくにはラリー、試合を長くしないと勝てない。それでポイント制、ルールだが不利は不利。長い試合、最後の少しの所だから、反省、修正をして五輪までいきたいと思います。今日もそうですが、ハイブリッド6では、従来のメンバーチェンジと違って、いろんな選手をコートに送り出し、そのまま戦える。今日の最後に勝てたのもその影響が大きいと思います。でももう少し精度を高めないと、この9試合の精度では世界に太刀打ちできない。真摯に受け止めなくてはいけないと思います」

木村沙織主将
「最後勝つことができてよかったと思います。メダルをかけた試合までいけなかったことがすごく悔しいですし、スタートでつまづいたことが大きかったかな、と思います。プレー面もちろんありますけど、追い込まれた時だったり、次につなげたいというところで、自分たちからミスを出して、自滅する部分もありました。自分たち自身の弱さというのが、この大会ですごく見つかったと思うので、そういうところをもう一度振り返って反省したいと思います。また、この大会を通して、個人としてもチームとしても、まだまだな部分のほうが見つかりました。この悔しさを来季にぶつけられるようにしっかり頑張りたいと思います」

中道 瞳
「やっぱり悔しいです。目指しているところに全然届かなかったというところと、やっぱり、1次ラウンドでしっかり戦えていれば、というところが悔やまれます。でも、ここであきらめるのは簡単ですので、全日本は一回解散しますけど、それぞれのスキルアップをもう1回して、またみんなで集まれたらいいなと思います」

迫田さおり
「もう先がないと決まっていたけど、みんなで勝って終わりたい気持がありました。自分にトスを上げてもらったからには、しっかり決めていこうという思いも。自分は、この新戦術がなければコートに立つ機会はあまり、実力的にないんじゃないかと思う。こういうシステムでメダルを取っていこうとしているので、チームに貢献できるように、どれだけ点数が稼げるか、努力して頑張らないといけません」