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『マイブック 2007年の記録』 新潮文庫 340円 2006年12月13日
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今日の担当は書評家の岡崎武志さんです。

『マイブック 2007年の記録』
新潮文庫 340円


★毎年これまでにも、12月には手帳や日記をご紹介してきました。「朝日新聞」の記事で知ったんですが、12月1日は「手帳の日」だそうです。まあ、だいたいこの時期に、翌年の手帳を買い替える、ということでしょう。銀座の老舗文具店「伊東屋」には、およそ2500種類の手帳が揃っているといいます。2500種類も手帳が出ていることが驚きですね。「朝日新聞」によれば、最近の傾向としては、輸入もののおしゃれなデザインの手帳、それに目標設定や時間管理を売り物のしている手帳が売れ筋。そこで私も、手帳と日記売場をうろうろして、面白いものを見つけてきたので、御紹介します。

★それがこの『マイブック』。これは新潮文庫と同じ型の手帳で、一九九九年から毎年だされている。文庫の手帳としては一九八八年のちくま文庫『文庫手帳』、ずっと安野光雅さんがデザインしているやつですが、これが先輩格。ほかに角川文庫も『マイメモリー文庫』というのを出しているし、小学館文庫は読書用に特化した『MY読書ノート』を出しています。ほかにもいくつか同じようなものが出てます。文庫手帳は値段も安くて、やっぱり小さいからカバンに入れる時、邪魔にならないという点が大きい。

★そんないろいろある中で、圧倒的に売れているのが新潮文庫『マイブック』なんです。新潮文庫と同じサイズ、同じ紙を使い、一ページに一日分の日付が入っただけの手帳です。ぱらぱらとめくるとほとんど真っ白。これが当たって、最初に出した年に40万部というベストセラーになりました。毎年買うファンも多く、タレントの佐藤江梨子さんがやはりこの『マイブック』を愛用していて、2005年版が出たとき、帯に「世界で一番共感する一冊」という推薦文を顔写真入りで載せていた。

★それにしても40万部というのはすごい。そんなに売れる文庫はめったにない。新潮社に知り合いの人がいて、聞いたんですけど、社内では、「なんだ、中になにも刷らない方がよく売れるのか」とぼやきの声が出たらしいです。ほんと、一生懸命書いた小説が印刷され、校正され、やっと文庫化されたのより、なにも書いてないほうが売れるというのはちょっと複雑な気持ちになるでしょうね。

★しかし、この『マイブック』はよくできています。帯に「自分の本。」と刷られてますが、一年間、自分で自由に書き込むことで、一年たったら、それが世界で一冊の自分の本になるわけです。しかもさっき言いましたとおり、新潮文庫とまったく同じ体裁になっている。カバーをめくったところに、普通の新潮文庫では著者の顔写真とプロフィールのあるスペースがありますが、この『マイブック』にも、自分の顔写真とプロフィールを書く欄があります。プリクラで撮った写真など貼るといいかもしれません。また、カバーをはずした表紙や、扉、奥付の著者名のところも、○○著、と空欄になっている。あとがきまであるので、なんだか自分の書いた本が新潮文庫に入ったような気分が味わえる。最近はインターネットブログで日記を書く人も増えていますが、ちゃんと文庫本の形になるこの『マイブック』は、特に本が好きな人にとってはブログとはまた違った喜びがあるのではないしょうか。

★ただ、あんまり外見がふつうの文庫と同じなので、よくそのまま古本屋に気づかず処分してしまうらしいんです。また、絵を描いている人で、これを電車の車内で、スケッチブック代わりに乗客をスケッチしているという例も聞きました。ぱっと見た目には文庫をただ読んでいるようなので、怪しまれなくていい、とのことでした。見た映画のタイトルだけを記すとか、別にちゃんと日記を書いて、二冊目として自由に使うというやり方もあると思います。
越谷オサム 『階段途中のビッグ・ノイズ』 幻冬舎 1575円 2006年12月07日
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今日の担当は本の雑誌社・顧問の目黒考二さん
(=文芸評論家の北上次郎さん)です。

越谷オサム 『階段途中のビッグ・ノイズ』
幻冬舎 1575円


★高校の軽音楽部を舞台にした青春小説。上級生が事件を起こして逮捕されてしまうという不祥事があり、伝統のある大宮本田高校の軽音楽部が廃部の危機に。たったひとり残された部員は主人公の啓人だけ。啓人はさしてやる気のある部員ではなく、ギターの腕前も初心者、しかも引っ込み思案。廃部もやむえないかと事態を受け止めていたが、一本気な性格の幽霊部員、伸太郎が学校側の強権的な対応に反発。言いなりになるのは面白くないという伸太郎に引きずられるように、啓人は軽音楽部の存続のために立ち上がる。そこに凄腕の天才ギター美少年や、吹奏楽部出身のドラマーが加わってロックバンドを結成。そんな高校生たちの物語である。

★啓人たちは校長と直談判し、半年以内に部活動で何かしら著しい成果を挙げることができれば、軽音楽部の存続を認めるという条件を獲得する。そこで高校の文化祭のステージで全校生徒を湧かせるような演奏を見せようということになる。しかし、部室は取り上げられ、他の生徒からは「あの軽音楽部」と後ろ指を差されるような四面楚歌の状況で、果たして軽音楽部は存続を成し遂げることができるのか?タイトルの『階段途中のビッグ・ノイズ』の意味は、部室がないので、階段の途中で練習するしかないという意味。

★校長はもうひとつ条件をつける。それは練習の際には常に顧問教師が監督すること。まずはその顧問教師探しからしなければならない。ようやく見つけた顧問教師は、普段はボーっと本を読んでるだけのような冴えない教師だが、このキャラクターも実にいい。最後の方では大活躍する。

★お断りしておくと、この小説には特別に新しい展開はない。何度も聞いたことがあるような話だ。天才少年も顧問の先生も、なかなかの造形とはいえ、常套といっていい。ところこの小説が素晴らしいのは、読んでると音が聴こえてくるのだ。私は音楽には疎いのでクイーンだのグリーンデイだのといったバンド名が出てきてもよくわからないのだが、にも関わらず不思議と音楽が聴こえてくる。例えばオフスプリングの「オール・アイ・ウォント」という曲で、「ヤー・ヤー・ヤー・ヤー・ヤー」とボーカルが歌いだすと、なんとその声が、音が聞こえてくるのでびっくり。何なんだこれは。私はそのオフスプリングも、「オール・アイ・ウォント」も、まったく知らないのに、行間から音楽が聞こえてくるのだ。

★これは特異な才能といっていい。話が常套的なのはどうでもいい。それよりももっと大切なものを、この作者は持っている。越谷オサムは『ボーナス・トラック』で日本ファンタジー・ノベル大賞を受賞した作家だが、実は私、未読なのだ。急いで読まねばならない。みんなで何かをやりとげるというのは青春小説の常套だが、やはりこの爽やかさは良い。ラストシーンでは目頭が熱くなりさえするのだ。まだ新人といっていい作家だが、みなさんこれは要チェック。
園田英弘 『忘年会』 文春新書 756円 2006年11月30日
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今日の担当は書評家の岡崎武志さんです。

園田英弘 『忘年会』
文春新書 756円


★いよいよ忘年会のシーズンですね。「忘年会のシーズン」という言葉でネット検索したら4万件以上ヒットしまして、社で1回、課で1回、身内で1回と、みなさんだいたい3回以上はするようですね。なかには、「死のロード」と名づけている人もいて、すでに11月半ばに3連戦を終えた、と書いてました。ぼくも先週の25日に、出版社や書店の阪神タイガースファンの仲間と、第一戦を終えてきました。六甲おろしを4、5回は歌ったでしょうか。バカですねえ。

★毎年、飽きもせず繰り返される忘年会なんですが、これまで忘年会そのものを研究した本はなかった。この文春新書が初の「忘年会」研究書となる。まずは、いったい「忘年会」はいつ始まったのか、という疑問。これは「一つの起源を持っているのではなく、いくつかの由来を異にする会合が、徐々に一つの行事になっていた」と言います。忘年会も、こう書かれると、ちょっと学術っぽくなる。

★一つは室町時代の皇族の日記に、連歌会の納会のあと酒をのみ乱舞した、と記録がある。もう一つは戦国末期の武将が毎年12月30日に小田原城で、やはり連歌の会のあと酒宴を夜明けまで開いたと書いている。これは君主と家来、主従関係。 もう一つはベストセラーにもなった江戸時代の日記『元禄御畳奉行の日記』。ここに家の外で同輩と仕事納めに酒を飲む、とある。これがどうも、いま「忘年会」と呼ばれているもののルーツに近い。明治に入ると、「本格的な忘年会時代がやってきた」と書かれる。明治半ばになると、忘年会に「演説」が入る。いやですねえ。明治は演説の時代でした。実用文例集にも忘年会の演説見本が載ったりする。演説のあと、酒宴に入る合図として「乾杯」をやる。これは江戸時代にはなかった。そこにセレモニーを取り仕切る幹事という存在が出てきて、著者はこれを 「宴会の『制度化』」と表現している。いよいよ学術っぽくなってきました。

★ちょっと飛びまして現代。戦後の高度成長期に「忘年会ブーム」のピークが来る。週刊読売の記事によると「12月にはいると経営者は平均して一日二回は忘年会に呼ばれたそうだ。経営者でこれくらいの宴会の連続に耐えられない者は、『経営者の資格はない』と経済評論家は断言している」という。これはまさに「死のロード」。 あと、戦前にあまり見かけなくて戦後目立つのが温泉地での忘年会。芸者をあげてのどんちゃん騒ぎ。著者は痛飲、乱痴気騒ぎ、好色的傾向とその特徴をあげ、「無茶苦茶主義」と評しています。これに空前のクリスマスブームが重なり「忘年会に下品なエネルギーが蓄積されれば、それは容易にクリスマスの下品さとしてはね返る」と分析している。ここ、笑ってしまいました。下戸の人はせめて隠し芸ができなければ、と隠し芸教室というものまであった。

★そんなお座敷、無礼講宴会も70年代後半からは失速し、大企業ではホテルでの立食による忘年会が主流になる。これについては、漫画家の赤塚不二夫さんが怒っている。「ホテルの“立ちパーティ”になってから忘年会はつまらなくなった」、と赤塚さんは言う。そして日本の喜劇は「宴会の座興」から生まれたんだ、という説を出している。たしかに森繁さんの「社長シリーズ」なんか、そのものでした。三木のり平さんなんか、宴会の座興に命をかけていた。塩田丸男さんも無茶苦茶主義の衰退をなつかしむ派です。塩田さんはかつて読売新聞社の記者をしていましたが、「昔のぼくたち新聞社の宴会では、男が裸にならないことはなかったね」と回想している。つまり宴会にあると必ず裸になった。いまそれをやるとセクハラです。

★いまや、忘年会も変質して、東京のある商社では、忘年会は社全体でやるのではなく、課で行う。たとえば総務部文書広報課は「観劇(お芝居を見る)忘年会」をして好評だった。また新日本証券自由が丘店では、社員の家族も呼んで一緒に忘年会をした、といいます。時代の流れが、また忘年会に反映して変わっていくんだな、それでもなくなりはせず、必ずやるんだなあ、というところが面白い。
トマス・H・クック 『緋色の迷宮』 文春文庫 770円  2006年11月23日
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トマス・H・クック『緋色の迷宮』
文春文庫 770円


★主人公は写真店を営む中年男エリック。その男の15歳の息子キースが近所に住む8歳の少女の家にベビーシッターに行った夜に、その少女が失踪する。息子がその少女にいたずらをして殺したのではないか、という嫌疑が息子にかけられる、というところから物語が始まる。息子は警察に疑われている、と同時にエリックも息子を完全に信じることが出来ない。ひょっとして息子が少女を殺したのではないか...。 疑心暗鬼にかられる父親の気持ちを考えると、落ち着かない気持ちになってくる。

★息子は不器用で勉強も出来ない、スポーツもやらない、引っ込み思案で引きこもりがち。話しかけても「別に」としか返ってこない。エリックは息子ともっと話しておけばよかったと思う。

★そこにエリックの子どもの頃の回想だぶっていく。事業を失敗した父、交通事故で死んだ母、妹の死、のんだくれの兄。その不幸のかたまりのような家庭から抜け出して、幸せな家庭を築いたはずなのに、いまそれが崩壊していく。クックはとても静かに、そしてリアルに、その崩壊劇を描いていく。その筆致がいい。だから落ちつかなくなる。

★まったく切ない小説である。この長編の冒頭には数葉の写真が登場する。主人公が妻と結婚したとき、息子が生まれたとき、二歳のがぬいぐるみの熊に向かってよちよち歩きしていたとき、10歳の誕生日には自転車を買ってあげて、と回想が写真に託して語られるプロローグである。その蜜月が強調されるだけに、そこから始まる家庭の崩壊劇が切ない。

★エリックは息子と正面から向き合おうとしないことを妻に責められる。エリックはもし正面から向き合ったら、そこから何が飛び出てくるか、それが怖いのである。その恐怖が徐々に、じわじわと行間から立ち上がってくる。息子は本当に少女にいたずらをして殺したのだろうか。私たちの家庭はこうして崩壊していくのだろうか。その疑いと恐怖が、全編を支配していくのだ。そのサスペンスが最後まで続いていく。もし、自分の身にこういうことが起きたら、と考えるだけで、心穏やかには読めない。

★クックの小説がいつもそうであるようにシンプルといっていい。それでもぐいぐい読ませるのは、いつものように人物造形を始めとして構成が秀逸だからである。父親の視点をずらさず、彼の中に膨れ上がる疑いを、克明に描いていくから、サスペンスもまた盛り上がる。もし自分の家庭にこんなことが起きたら、と考えるだけで、どんどん引き込まれていく。

★ミステリーの読み方ではないような気もするが、しかしそういうふうに感情移入させるのは、クックの筆致が素晴らしいからだろう。シンプルであればあるほど、こちらの妄想があちこちに飛ぶ余裕を与えられるので、どんどん引き込まれていくのだ。何も話さない息子と、妻との口論。幸せだと思っていた家庭はあっけなく崩壊していく。そこに、事業で失敗した父と、負け犬の人生を送ってきた兄、事故で亡くなった母と、夭折した妹。そういう過去の風景が絡み合う。だから、やるせなく、切ない。他人事とは思えない小説。そして意外で感動的な結末が待っている。
吉田友和・松岡絵里 『してみたい! 世界一周』
情報センター出版局 1890円
2006年11月17日
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今日の担当は書評家の岡崎武志さんです。

吉田友和・松岡絵里 『してみたい! 世界一周』
情報センター出版局 1890円


★世界一周なんて聞くと、どこのセレブの話かと思いますよね。むかし映画で『八十日間世界一周』というのがありました。後期ビクトリア朝時代を舞台にしてもので、まだ飛行機はなく、船と鉄道ですね。世界一周が冒険の時代。昭和初期にも、ツェッペリンという飛行船が世界を周遊したり、リンドバーグが大西洋横断をするなど、ちょっとした世界一周ブームがあったそうです。とはいえ、まだまだ一般の日本人にとっては海外旅行さえ夢の時代。

★それがいまや、意外なほどに世界一周が身近なものになっている。やり方次第では意外とリーズナブルな費用で世界一周が可能になってきていて、定年を迎えはじめた団塊世代のリタイヤ後の楽しみとしても注目されている。世界一周航空券という専用の航空券も出ているし、「世界一周堂」という世界一周だけを扱う旅行代理店まである。この「世界一周堂」によれば、一日にひと組は世界一周旅行に出ている。世界一周といっても、世界の主要国全部を回るというのではなく、世界各地の複数の都市に立寄りながら、地球を一周すれば世界一周と呼ぶようです。早ければ2週間で達成できる。冒険でも夢でもなくなった。海外旅行の延長として、世界一周がいま注目されているようです。

★著者の二人、吉田友和さんと松岡絵里さんは、姓は違うが今年三十になる(なった)御夫婦です。二人は5年前に新婚旅行で世界一周の旅に出ました。総日数が607日、訪問した国の数が45カ国。かかった経費がぜんぶで一人230万円という旅でした。

★奥さんの絵里さんは旅慣れた人だったけど、ダンナの友和さんはこれが初めての海外旅行だったと言います。帰国後、その体験を紹介するホームページを作り、いまや「世界一周ブーム」の火付け役と言われるまでになっています。この本は、その体験を写真入りで紹介し、またさまざまな世界一周体験をした人にインタビューして、これからやってみようという人に役立つように書かれたガイドブックです。

★この二人は、最初は一年の予定で出発し、タイのバンコクを皮きりに、東南アジアをあちこち回り、南アフリカからトルコ、ヨーロッパ、東欧、西欧、ロンドンからアメリカへ。アメリカ大陸を自動車で横断しニューヨーク、そこから南米をアルゼンチンまで南下し、ブラジルから帰国しています。ロシアへは行ってませんが、まあ世界一周と名乗っておかしくない大旅行です。もちろん、途中盗難にあったり、さまざまなトラブルに見舞われますが、「けれど『ツライから旅をやめよう』と思ったことは、一度もなかった」と言います。それはなにより「世界は広く、いろいろな人が住んでいる」という当たり前のことを身をもって実感できたからです。

★そのほか、著者の二人以外にも、世界一周体験者がいろいろ紹介されているのですが、けっこう若い人が多い。ほとんど二十代で、なかには、つきあってた彼女に振られて、その勢いで大学を休んで、410日、39カ国を訪ねた20歳の若者がいる。それで総経費80万円というから、たぶん日本にいるより安い。一体どんな旅なのか、興味がありますね。

★なかには26歳で有給をとって、4年3カ月も自転車で世界各国を駆け巡った男がいる。彼は帰国後、ちゃんと元の会社に復職している。この会社も偉い。25歳で3年半、71カ国の世界一周旅行をした女性がいるのですが、旅を終えた後の感想が「やりとげたって感じはありましたね。相変わらず人間小さいところは小さいんですが(笑)、『ま、いっか。なんとかなるか』と思うようなタフさもちょっと出てきましたね」と語っているのが印象的。

★たしかに、3年半かけて、世界を見て回れば、ちょっと人間、変わると思うんですね。一生を考えたとき、その人にとって、その体験が財産となる。とにかく身軽に、ちょっと行ってくる、という感覚で、多くの人が世界一周体験をしていることに驚きました。かといって、じゃあ、ぼくも行きます、とはなかなか言えないんで、せめてこの本を読んで、気分だけでも味わいたいと思います。
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