インタビュー 黒木賢司役 田中圭さん

Q. 台本を読んだ感想を教えてください。

神崎と黒木の2人が、変にデフォルメされておらず、いわゆるドラマ仕様の分かりやすい2人になっていないので、読んでいて面白いなと思いました。涼ちゃん(山田涼介)と2人で台本に描かれている神崎と黒木をどこまで、より面白くできるかが勝負だなと。ストーリーは基本的に1話完結。バディものの作品がたくさん溢れている中でも、どの作品にも引けを取らない内容だと思います。魅力的な2人を演じられるよう撮影に臨んでいるので、今はただただ、楽しいです。

Q. 田中さんが演じる黒木の魅力を教えてください。

黒木は破天荒な型破り刑事です。「犯人逮捕には手段を選ばない」と言っていますが、実際はそんなことばかりでもなく、意外とちゃんと常識はあります。たしかに、「普通そんなことしないでしょ!」ということをしてしまいますが、結構合理的に動いているような気もしていて。でもそれでいてけっこう捜査にギャンブル的な勘を使ったりもするので。話が進んでいくごとに、神崎の思いに黒木も少しずつ影響されてきていて、黒木の中で変化が生まれてくるのが演じていても楽しいです。
あとは、「これから何をするんだろう」とか、「何考えているんだろう」というのを視聴者の皆さんにわくわくしながら見ていただきたいです。きっとそこが黒木の魅力だと思うので、あまり分かりやすくなりすぎず、彼の魅力を出していけたらと思っています。

Q. 演じる上で大事にしていることや、キャラクターを演じることの楽しさをどのように感じていらっしゃいますか? 

最初に台本を読んで思ったのが、僕とかけ離れているなと(笑)。「どうしよう、苦手なタイプだな」と思いました。僕自身、ワイルドとはかけ離れていることもあって、もともとワイルド系には苦手意識があり。なので、黒木のような、博打好きで、女好きで、酒飲みでめちゃくちゃな役をどう演じていいか分からないと友達に相談したら、「そのままやれば大丈夫だよ」と言われて(笑)。そう言われると、そのままやろうかなと思い、撮影に臨んでいます。いざ演じてみると、やっぱり黒木とは違うなと思いますけど(笑)。演じているうちにすごく好きなキャラクターになってきていて、すごく楽しいですし、僕にしかできない黒木像になればいいかなと。でも結局のところ、黒木うんぬんと言うよりは、涼ちゃん演じる神崎とのバランスの方が大事だと思っています。

写真

Q. 田中さんから見た、神崎演じる山田涼介さんの印象はいかがですか?

頭が良くて、空気も読めて、面白いところもちゃんと大事にしてるなという印象です。アイドルとして、第一線で活動されてきた責任ももちつつ、「それだけじゃないぞ!」という俳優としての遊び心もある気がするので、すごくバランスがいいなと。あと、水に濡れると途端にトップアイドルになる。「女だったら惚れてたぞ!」と、本気でビックリしちゃいました(笑)。あと、黒木は神崎を面白がってイジることが多いのですが、それってイジる方はもちろん、イジられる方にも愛嬌とか、愛情がないとできないと思う。それは涼ちゃん自身が持っている情に熱い部分や、可愛らしさがイジりたくさせているんだと思います。

Q. 山田さんとの印象に残っているシーンはありますか?

涼ちゃんも最初はそういうつもりではなかったと思うんですけど、台本にないところを演じていく中で、積み重なって最終的に神崎が黒木に対しては感情が露になってキレキャラみたいになってきているんです。そこがちょっと面白いなと思っています(笑)。でも、相手とある程度の関係値がないと感情が露になることもできないじゃないですか。なので、いつのまにか神崎と黒木の間でも関係値ができてきていて、涼ちゃんも僕に対してそういう風になってくれているのかなと思うと、「あ、キレた」って嬉しくなります(笑)。すごくいい距離感の現場だなと思います。

Q. それでは最後に、みどころをお願いします。

作品全体がみどころになっているのではないかと思っています。刑事ものならではのシリアスなところと、異母兄弟のキャラの違い、コメディー要素があるところなど、シーンによってめりはりもありつつ、最終的にすべてが1本で繋がっている感じがあるので、すごく面白いものになっているのではないかと。さらに細かいところで言うと、強行犯係の統括係長、末長を演じる八嶋智人さんの隙間の埋め方(笑)。なかなか他のドラマでは見られない隙間の埋め方なので、それもみどころの1つだと思います。



ページの先頭へ