インタビュー 神崎賢造役 椎名桔平さん

Q. 今回演じる神崎賢造は神崎と黒木の父親ですが、どのような思いで演じられましたか?

正直、親友の死によってその子どもを育てていくというのはまだ分かりますが、自分の家族を捨ててまでして育てるというのは理解の範疇を超えてました。普通の尺度でいうと、考えにくい行動だと思うんです。しかし、そうせざるを得なかった賢造という人物に次第に興味も出てきて。そのような選択をした父親とはどういう人物なのか? なぜ賢造はそんな行動を取ったのか? どういう人間なのか? 賢司に対してどういう思いを抱いているのか? そして隆一をどのように育ててきたのか? これらを短いシーンの中でどう表現するかを意識しながら演じました。

Q. 実際にそのような難しい役を演じてみていかがでしたか?

山田(涼介)くんがまっすぐな隆一を演じてくれていたので、賢造はおそらくこんな育て方をしたんだろうな、という想像が父親として膨らみました。一方で、賢司がそっぽを向くのも当たり前の話だなと。他の人の子どもを育てることから始まっているわけですから、賢司にとってはあり得ないような家庭環境だと思うんです。だから賢司から距離をとられるのも、賢造は至極当然と受け止めているのではないでしょうか。

Q. 山田涼介さんとの久しぶりの共演はいかがですか?

以前共演した映画『暗殺教室』の頃はまだあどけなさの残る青年でしたが、今回お会いして随分とたくましい青年になっていました。セリフのやり取りの中に相手を思う優しさが残り、きっと彼自身が持つ優しさがにじんでいたのだと感じます。彼の演じる隆一役に好感、共感を持って見てもらえるんじゃないでしょうか。

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Q. 田中圭さんとの共演はいかがですか?

初めての共演ですが、いろんな役を演じるのを垣間見てきて、チャーミングな役者さんだなぁと思っていました。実際にお芝居を通して感じるのは、「自然体な熱量」と言うんですかね。繊細さを持ち合わせながらも、前に出ていくパワーが賢司役を上手く表現していると思います。

Q. 賢造は手打ち蕎麦屋を営んでいますが、実際に蕎麦打ちもされたとか?

はい、蕎麦打ちは初めての経験で楽しかったですね。なかなか本職の方のようにはいきませんが、こうやって役者の仕事を通して、いろんな事を経験させてもらえるのは本当に有難いことです。

Q. それでは最後に、最終回のみどころをお願いします。

最終回で、22年前の事件の謎がすべて解き明かされます。何があったのかをしっかりと描いているので、ハラハラドキドキしながら見てもらえると思います。事件の真相が分かるにつれて、複雑になっていく神崎と黒木の関係にも注目です。



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