2012年12月26日(水)
橋本です。
クリスマスが終わり、お正月までの間の、
何と呼んだらいいのかわからないこの6日間。
みなさんは、いかがお過ごしでしょうか。
はい、お察しの通り、チーム・ハンチョウは、
連日早朝から撮影の日々です。
ほんとに、連ドラやってると年末年始なんて関係ないですね。
クリスマスイブもロケして、クリスマスの日もスタジオ撮影して、
年末も30日まで撮影して、大みそかに編集して、
元日に音楽打合わせして……、
みたいなスケジュールが続きます。
スタッフのみなさん、その家族のみなさん、
本当にすいません。
第1話は、バスジャック事件発生!というストーリーの回なので、
吹きっさらしの屋外での大規模な撮影を何日間もしなければなりません。
今日は特に風が強いから、役者さんもスタッフも大変です。
でも、すべては面白いドラマを作るため……。
画面の外でどれだけ苦労したかで、その作品の面白さが決まる、
ということをみんな知っているので、
全員が全力で撮影に当たっています。
昨日のスタジオでは、シリーズ6の一番の見どころともいうべき、
安積VS水沢医師の対決シーンを撮影しました。
佐々木蔵之介と橋爪功という二人の役者がそこに立つだけで、
見えない火花がスパークするかのような緊張感でした。
ご存知の方もいらっしゃると思いますが、
蔵之介さんは、二兎社公演「こんばんは、父さん」での演技で、
今年度の紀伊國屋演劇賞・個人賞を受賞しました。
演劇界で非常に権威のある賞です。
実は、その同じ賞を去年受賞したのが、橋爪功さん。
つまり、紀伊國屋演劇賞の去年の受賞者と今年の受賞者が、
刑事と医師としてぶつかり合うシーンを撮影したわけです。
こういうシーンを撮影すると、
「ああ、ドラマ作りの仕事をしていてよかったなあ……」
と、しみじみ思います。
苦労と心労ばかりの日々ですが、
たったひとつのシーンで、すべてが報われたような気になるのです。
このシーンは第3話なので、
ご覧いただけるのはちょっと先になりますが、
ネタバレにならない程度に、
二人のセリフの応酬を少しだけ紹介させていただきます。
安積「そこまでして、彼をかばう理由を教えてもらえますか」
水沢「別にかばってるわけじゃない。
俺は権力を振りかざして偉そうなことを言う奴らが大嫌いなんだ。
そういう奴らを見ると、わけもなく反抗したくなる」
安積「やめませんか。そうやって腹の底を隠すのは」
水沢「!……」
安積「私は、あなたの覚悟の理由を知りたいんです」
水沢「お前は、自分が一番正しいことをしている人間だって思ってるだろう」
安積「?……」
水沢「俺の嫌いな医者によく似てるよ。
病気を見て、人を見ようとしない医者だ」
安積「!……」
ああ、私も早く完成した作品を見たいです。
でも、その前に第1話を完成させなくちゃ。
それでは、バスジャックのロケ現場に行ってきます。
みなさま、よいお年を!