ドリマ署橋本班 “ハシ”チョウ日記 シリーズ6

vol.17

2013年4月16日(火)

橋本です。

最近、つくづく思うのは、
「人生って、フィクションがないとつまんないよなあ」
っていうこと。

あ、ここで言うフィクションとは、
小説やマンガ、映画、ドラマなんかのことです。
広い意味では、音楽や絵画も入るかなあ。
とにかく、実際のリアルなものではなく、
人間の想像力が創り出したもの全般、
っていうような意味です。

もし、人生にそれらのものが全くなかったとしたら、
って想像しただけで、
私なんかゾッとしてしまいます。

でも、これは多分、人によって全然違う感情でしょう。

電車の中で何か読んでるサラリーマンの人たちを見ると、
そのほとんどの人が日経新聞を読んでる。
たまに本を読んでる人がいるなあ、と思って見ると、
「できる管理職の部下操縦術」とか、
「経営者になるために30代でやっておくべき20のこと」
だったりする。
小説なんか読んでる人はほとんどいない。

テレビだって、ニュースとスポーツ番組しか見ない、
っていう男性が多い。
そういう人にとっては、
逆にフィクションなんか「何の役にも立たない」もの、
なんでしょう。

それは、それで、いいんです。
無くても生きていける人は、
無しで生きていけばいい。

でも、ほかの動物にとっては何の役にも立たないユーカリの葉が、
コアラにとっては「それが無いと死んでしまう」存在であるように、
ある種の人間にとってフィクションは、
「それが無いと死んでしまう」存在なのだと思うのです。

幼いころからフィクションが好きで、
幸か不幸か、フィクションを作る仕事に就いて、
ずっとフィクションを作り続けて20数年……。
でも、飽きないんですよねえ。
飽きないどころか、作れば作るほど、
その奥深さに魅了されてしまう。

自分自身がフィクションにずいぶん助けられてきたし、
フィクションがなかったら生きてこれなかったと思うから、
何とかしてフィクションに恩返ししたい。
とは言うものの、なかなか満足のいくフィクションは作れない。
これからも、悪戦苦闘が続くのでしょう。

少しでも、
誰かの人生に灯りをともしたり、
いろどりを添えたりするような、
フィクションを作ること……。
それだけを思って、
これからも日々を過ごしていきたいと思います。

ハンチョウ6最終回放送日から、
間もなく1か月が経ちます。
放送後1か月経過すると、
その番組HPは更新できなくなるという、
TBSの決まりがあるため、
これが最後の日記になると思います。

ハンチョウ6を応援してくださった皆さん、
最後まで本当にありがとうございました。
心から、感謝しています。
ありがとうございました。