2013年4月16日(火)
橋本です。
最近、つくづく思うのは、
「人生って、フィクションがないとつまんないよなあ」
っていうこと。
あ、ここで言うフィクションとは、
小説やマンガ、映画、ドラマなんかのことです。
広い意味では、音楽や絵画も入るかなあ。
とにかく、実際のリアルなものではなく、
人間の想像力が創り出したもの全般、
っていうような意味です。
もし、人生にそれらのものが全くなかったとしたら、
って想像しただけで、
私なんかゾッとしてしまいます。
でも、これは多分、人によって全然違う感情でしょう。
電車の中で何か読んでるサラリーマンの人たちを見ると、
そのほとんどの人が日経新聞を読んでる。
たまに本を読んでる人がいるなあ、と思って見ると、
「できる管理職の部下操縦術」とか、
「経営者になるために30代でやっておくべき20のこと」
だったりする。
小説なんか読んでる人はほとんどいない。
テレビだって、ニュースとスポーツ番組しか見ない、
っていう男性が多い。
そういう人にとっては、
逆にフィクションなんか「何の役にも立たない」もの、
なんでしょう。
それは、それで、いいんです。
無くても生きていける人は、
無しで生きていけばいい。
でも、ほかの動物にとっては何の役にも立たないユーカリの葉が、
コアラにとっては「それが無いと死んでしまう」存在であるように、
ある種の人間にとってフィクションは、
「それが無いと死んでしまう」存在なのだと思うのです。
幼いころからフィクションが好きで、
幸か不幸か、フィクションを作る仕事に就いて、
ずっとフィクションを作り続けて20数年……。
でも、飽きないんですよねえ。
飽きないどころか、作れば作るほど、
その奥深さに魅了されてしまう。
自分自身がフィクションにずいぶん助けられてきたし、
フィクションがなかったら生きてこれなかったと思うから、
何とかしてフィクションに恩返ししたい。
とは言うものの、なかなか満足のいくフィクションは作れない。
これからも、悪戦苦闘が続くのでしょう。
少しでも、
誰かの人生に灯りをともしたり、
いろどりを添えたりするような、
フィクションを作ること……。
それだけを思って、
これからも日々を過ごしていきたいと思います。
ハンチョウ6最終回放送日から、
間もなく1か月が経ちます。
放送後1か月経過すると、
その番組HPは更新できなくなるという、
TBSの決まりがあるため、
これが最後の日記になると思います。
ハンチョウ6を応援してくださった皆さん、
最後まで本当にありがとうございました。
心から、感謝しています。
ありがとうございました。