美肌LESSON

Vol.6
美肌のために『糖化ストレス』に打ち勝つ! ~その2~

糖化(とうか)という現象によってAGE(Advanced Glycation End-pruducts)という物質が作り出されます。この物質の毒性が体の中では様々な老化現象を引き起こす原因の一つであると同時に、肌の老化にも大きく関与しています。美肌を維持するためには無視できない『糖化ストレス』から肌を守る方法について、前回の美肌LESSONでは「いかに体内でAGEを発生させないようにするか」というポイントを中心にお話しました。

ところがAGEは体の中で作り出されるだけではなく、普段食べている食事の中やタバコにも含まれていて、しかもそれらから体内に取り入れられるAGEのうちのおよそ7%が一定の期間体内に残ってしまうと言われています。体の外から入ってくるAGEを減らすことは、アンチエイジングと美肌にとって非常に大切です。今回はAGEを取り込まないために普段から意識すべきポイントをお話していきます。

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『焼き・揚げ』料理よりも『蒸し・ゆで』料理を
調理の温度が高い程、AGEは発生しやすいといわれています。肉製品や脂肪分の多い食材を高温で揚げたり、焼いたり、炒めたりした際にAGEはより多く作られます。その反対にゆっくりと蒸したり、ゆでたりする調理法はAGEを作りにくいと言われています。調理の温度を上げすぎずに、脂肪分を抜きながら調理することを意識しましょう。

キツネ色に変化した食べ物をなるべく避ける
ハンバーグやチキン、パンケーキなどの焼き目や焦げ目は食欲をそそりますが、AGEを多く含んでいます。焼き目や焦げ目のついた食べ物を頻繁に食べないようにしましょう。
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果糖の摂取を控える
果糖はブドウ糖の約10倍AGEを形成しやすいと言われています。特に、大量の果糖を一気に取り入れてしまう可能性がある果糖ブトウ糖液糖は、甘さのある炭酸飲料やスポーツドリンクなどに甘味料として使用されていますのでこれらの飲料の過剰な摂取は控えるべきです。

喫煙をしない
タバコの中にもAGEは多く含まれており、タバコを吸う人は、吸わない人に比べて血中のAGEの量が多いことがわかっています。

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これまで2回にわたり、糖化ストレスから肌を守る方法をお話ししました。

ちなみに、みやび先生が『和風割烹とくら』でいつも飲むのは、日本酒やビールなどではなくいつも焼酎です。実はこれも美肌のために実践している糖質制限のひとつ。焼酎、ウィスキー、ブランデー、ウオッカなどの蒸留酒は糖質がほとんど含まれていないためです。たまに映るみやび先生の家の冷蔵庫の中も、糖質制限食やアルミパウチ入りの水素水でぎっしり。「美は一日にしてならず」という感じですが、正確な情報をもとに続けやすい自分なりのルールで「習慣」にしてしまえばそれほど苦ではありませんよ。

医療監修・橋本 聡
東京・広尾の美容皮膚科『スキンリファインクリニック広尾』院長。
専門は美容皮膚科、皮膚科、美容外科。日本美容外科学会認定、美容外科専門医。
日本医科大学卒業後、日本医科大学形成外科助教を経て、平成26年にスキンリファインクリニック広尾を開業。

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