2017年10月期連続ドラマ

インタビュー

茂木裕人役・竹内涼真

オーディションで茂木役を勝ち取り、体もかなり鍛えられたそうですが?

『陸王』の制作チームは、僕も出演させていただいた『下町ロケット』のチーム。そのチームが『陸王』のオーディションを行うと聞いて、「絶対自分が演じるんだ」という気持ちで臨みました。茂木を演じられることが決まってからは、マラソン選手の体型に近づけるために撮影の3ヵ月半前から減量に励んできました。3ヵ月ちょっとでマラソン選手の体型に近づけないといけなかったので、ランニングなどのトレーニングはもちろん、食事制限もして。あとは意識の持ち方でも結構変わってくるので、脳に「痩せなきゃ」というメッセージを送りながら過ごしてきました。そうやって準備して撮影が始まった時、現場でまず「お久しぶりです」と言えたのがうれしかったです。同じ現場に時間を経て戻って来るというのが、僕にとっては初めての経験で。大変な撮影をご一緒させていただいたチームなので、今回は変な緊張をせずに最初からリラックスした気持ちで現場に入ることができました。

茂木を演じる上で意識していることは?

一番意識しているのは、マラソン選手としてのリアルさです。自分では意識して走っていても、ちゃんとそう見えているかどうかが何より大切。現場では陸上のコーチや箱根駅伝にも出場経験のある和田正人さんに意見を聞いたりしながら、ちゃんとマラソン選手に見えるかどうかを常に意識しています。そして茂木が置かれた状況を常に自分の中で整理しながら、感情をしっかりイメージするようにして。そこにセリフを乗っけたらよりリアルな茂木を表現できると思うので、あまり作り込まずに局面ごとの気持ちを素直に表現していきたいです。原作の茂木のイメージもありますが、監督は台本を読んだ時の僕の感覚を大事にしていいと言ってくださったので、いい塩梅で原作の茂木像と組み合わせていけたらいいなと思っています。スポーツ選手なので実際に動きながらやってみないと分からない部分も多いですし。性格的には原作だと割とクールな感じなのですが、陸上に対する感情の起伏っていうのは突き抜けていいのかなと思っていて。そういうところで茂木の人間らしさを出していけたらいいなと思っています。

茂木に共感する部分はありますか?

僕も俳優になる前はサッカーでプロを目指していたので、茂木に共感できる部分は多いです。スポーツ界では、茂木のように今後を期待されていたのにケガをしたことなどで挫折を味わう選手がたくさんいることも知っていました。僕自身も似たような経験があるので、挫折を味わった時の選手の気持ちはとても理解できます。ただ当時の僕は気持ちの面でとても弱かったので、結局サッカーの道を自分で諦めてしまいました。でも辞めたことで気付けたこともたくさんあって、今は逆にポジティブ思考になりました。その後は俳優の世界でまた新たな人生をスタートしましたが、サッカーを通して経験した気持ちは茂木を演じる上での僕の強みだと思っています。

現場の雰囲気はいかがですか?

陸上部は男だらけなので、男同士ならではのテンポ感で楽しくやらせていただいています。少しの時間でも一緒にスポーツをやると、普通に話すより何十倍も濃い関係になれる気がするので、一緒に走りながらいい空気感が出来上がっていっています。また陸上部以外でも、大地役の山﨑賢人くんも同世代ですし、ご一緒できるのがうれしいです。共演前に一度共通の友達も含めて食事に行きました。そこでは男同士のたわいもない話しかしていないので、インタビューでお話しするような中身のあることは言えないですが(笑)。ただサッカーをやっていたもの同士、感覚的にも似ていると思うのでこれを機にさらに仲良くなれたら嬉しいです。先輩方が多い現場ですが、若い人が頑張らないといけない場面では僕ら2人で一緒に盛り上げていきたいなと思っています。撮影の合間にでも、2人で飲みに行けたらうれしいです。いや、絶対行きます!

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