2017年10月期連続ドラマ

インタビュー

宮沢紘一役・役所広司

今回演じる宮沢紘一はどんな人物ですか?

宮沢は老舗足袋業者「こはぜ屋」の四代目社長。会社存続のために足袋作りで培った技術を活かしてランニングシューズ“陸王”の開発に挑みます。もともと会社にも社員にも愛情を持っている人物ですが、こうなるまで新しい一歩を踏み出さなかったことは経営者としての欠点でもある。そんな宮沢は、“陸王”の開発を通して変わっていきます。ぶれなくなったというか、とにかくしつこい(笑)。彼のしつこさや根性は、ある意味一つの才能だと思います。きっと“陸王”との出会いによって、彼の中でその才能が開花したのでしょう。でもそのしつこさこそが宮沢の魅力でもある。“陸王”の開発をめぐってさまざまな困難に見舞われますが、彼を突き上げる人物が次々と出てきます。一人では超えられないけど、そういう人たちのおかげでまた立ち上がるエネルギーが生まれる。人に恵まれている彼は、本当に幸せですよね。そうやっていろんな人が宮沢のために力を貸してくれるのは、彼がそれだけ魅力的で応援したくなる人間なのだと思います。そんな宮沢という役としっかり向き合いながら、演じていきたいです。

たくさんの出演者がいらっしゃいますが、期待されるのはどんなことでしょうか?

この作品には、宮沢以外にも物語を引っ張っていってくれる頼もしいキャラクターがたくさん出てきますので、見ている方にも楽しんでいただけると思います。息子の大地を演じる山﨑(賢人)くんや、“陸王”開発で重要人物となるマラソンランナーの茂木を演じる竹内(涼真)くんとの共演も楽しみです。2人とも若いけれどさまざまな作品に出演していて、今まさにノリに乗っている。エネルギーを持っている人は自由にのびのびとやってくれたらいいし、その中でいい関係を作っていけたらと思っています。そんな2人に、逆に引っ張っていってもらうくらいのつもりで (笑)。というのも芝居は相手役の人のエネルギーをもらってから自分のエネルギーを作っていくものだと私は思っているので、いろんな刺激を受けられたらと思います。また今回は、俳優だけじゃなくいろんなジャンルの方がいらっしゃいますから、それも面白い要素。そういう方々からは、俳優一本でやっている我々には出せないような表現がきっと出てくると思う。とにかく共演する皆さんと、互いにぶつけ合いながらいいものを作っていきたいです。

このドラマを通して、どんなことを視聴者に伝えたいですか?

本作は、古いものを残していこうという熱意、そしてそれに向かって人々が奮闘する姿がミックスされたドラマです。日本は継承していくべき素晴らしい技術をたくさん持っている国。こはぜ屋の足袋のように、古くても“いいもの”を時代に合わせてバージョンアップしていくというのは大切なことだと思います。こはぜ屋とマラソンランナーの茂木が“陸王”開発をめぐってオーバーラップしていくように、壊れかけたものが再生して元気を取り戻していく姿を見て、「よし、明日も頑張ろう!」と思っていただければうれしいです。

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