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〜10人の脚本家と10組の名優が贈る、10の物語〜

2014年7月13日スタート日曜よる9時

インタビュー

内野聖陽さん&神木隆之介さん(第九話「父さん、母になる!?」出演)

台本を読んだ感想を教えてください。

内野聖陽さん (以下、内野) 井上由美子さんの本はいつもおもしろく読ませて頂くんですけど、今回も素敵なセリフがたくさんあって、いいお話をいただいたなと思っています。
息子たちとの溝が埋まっていく物語でもあり、夫婦間の距離が近づいていく話でもあり、おやじの再生物語でもある。この短い話の中で、とても大事なテーマがたくさん込められてますね。

神木隆之介さん (以下、神木) 読んでいて心が温かくなりました。井上さんは女性なのに息子心を繊細に描かれていて、読みながら 「いつも僕が思っていることだ!」 と共感できる部分もたくさんあり、どうしてこんなに息子心をわかっていらっしゃるのかな、と驚きました。

就職活動をしている達也としてはバリバリ仕事ができる父を内心尊敬していたのに、主夫になってしまった。「やめてくれよ、僕の上に立っていてくれよ」 というモヤモヤがすごくリアリティがありました。

父にはどこかで僕より上にいてほしいんです。仕事がバリバリできるのでもいいし、趣味、たとえばスポーツとかがすごくうまい、でもいい。普段はダメな父親でも、どこかしら自分より上であってほしいと思います。勝てないなと思う部分を持っていてほしい。そこがすごく共感できました。

ご自身の役についてどうお感じになりましたか?

内野
まず “主夫” になるという設定が面白いなと思いましたね。家庭を顧みず、家事なんて一切したことがない猛烈社員的な男が、いきなりエプロンかけて… という極端な設定が面白いと思ったし、そんな男が主夫していくプロセスで色々気づいていく。「男子厨房に入らず」 タイプの男がどんどん変わっていくさまが現代的なストーリーだと思いました。
神木
達也は、就活中のイマドキの男なのですが、父に反抗してばかりいます。おやじの大きさや大切さに気づいていく一方、素直に受け入れられない心情を反抗として表現しているのですが… (内野さんに) 大丈夫ですか、ちゃんと息子になれていますか?
内野
おお、すばらしい息子だよ!
神木
よかった (笑)。でもそういうところをリアルに、この世代の方々にも共感していただけたらいいなと思っています。

「おやじの背中」 に抱くイメージは?

内野
僕はすでにおやじを亡くしてますが、大きすぎてなかなか乗り越えられない存在でした。やっぱり男の子は 「おやじの背中」 を見て男を学んでいくと思うので、今回の作品でも、かっこつけないで最後は裸になってくれる、そんなおやじを演じられればと思ってます。
おやじって自分の中で美化しがちですが、でもどうしようもない部分、マイナスな面を含めてのおやじだから、あんまり美しいおやじにしてもしょうがないですしね。
神木
静かに外で戦っているイメージですね。一方、家ではピラミッド的に一番下にいるイメージ (笑)。(一番上は?) 母 (笑)。二番目が子供で、最下位が父親。僕のイメージですが、「洗濯機に脱いだ服を一緒に入れないでよ」 と言われたり、いじられてしまうんだけど、実は外ではとてつもない戦いを経験して家庭を支えている、それがあるから僕たちが平和にいられて父をいじれると思うんです。その状況があるのは父のおかげ。子供には弱いところは見せず、仕事のことは言わない。それが僕の思う 「おやじの背中」 です。
内野
世代が違いますよね。僕らは昭和のおやじだったから、おやじをいじるなんてことは考えられないですよ (笑)。
今回僕が演じるのは昭和初期にはよくいたおやじかな。ですから自分の父親を思い出しながら参考にしてるところもありますね。口数は少ないんだけど、一言一言が重くて深い、みたいな。うちのおやじもそういう人でした。

初共演とのことですが、お互いの印象はいかがですか?

内野
ぶれないというか、さすがキャリアの長い方ですから、すごく安心してやらせていただいています。お芝居にも安定感があって、どんな芝居でも受けてくれる。あと、見たままの繊細なお芝居をなさるので、すごく才能を感じます。信頼しきってます。私のほうが全然年上ですが、大船に乗った気持ちでやらせてもらっています (笑)
神木
僕も信頼しきっています。達也は父の勝さんに対して反発ばかりしているんですよね。今の会社を辞めた父が嫌いなだけで。いままでやらせてもらったシーンでも怒鳴るシーンが多いのですが、内野さんは全力でぶつかっても必ず受け止めてくださるので、安心してぶつからせていただいています。

視聴者の皆様にメッセージをお願いします。

神木
今就職難で悩んでいる20代はいっぱいいますが、やっぱり自分が社会に出ないと父親の存在の大きさが気づかないと思うんです。だけどこのドラマを見ていただいて、すべてわからなくても、「父親がいたから今があるんだな」 とか、ふとした瞬間に 「よかった、おやじが自分のおやじで」 とか、少しでもそんな風に思っていただけたらうれしいです。
内野
親子。夫婦。一番近くにいるのに一番分かってない存在である “家族” を知っていくお話だと思うんですよね。非常に極端な設定ではありますが、「家族っていいな」、「おやじって意外と外で必死で戦っているくせに、家ではほとんど見せてなかったのね」、とか、普段あまり見つめなかったお父さんの背中を改めて見つめ直したくなるドラマになるといいなと思います。男性にも共感してほしいし、女性にも父親や旦那さんをみつめるいいチャンスになれたらうれしいですね。

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