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〜10人の脚本家と10組の名優が贈る、10の物語〜

2014年7月13日スタート日曜よる9時

インタビュー

田村正和さん&松たか子さん(第一話「圭さんと瞳子さん」出演)

16年ぶりに共演すると聞いていかがでしたか?

田村正和さん (以下、田村) 16年でしょ?その間、松さんはどんどん成長してるし俺は成長止まってるし (笑) … 大丈夫かな、俺でいいのかなって。親子役をやった後も (松さんが) 気になって、舞台中継や映画、ドラマも見てきたけれど、本当にどんどん立派な女優さんになられて。だから久しぶりに会えて、またご一緒できて嬉しいですね。

松たか子さん (以下、松) なんか… “わぁ〜” と思いました。嬉しいというのもおこがましいのかなって。今回も難しい話なんですけど再びご一緒できることに興奮して、頑張ろう!と思いました。
(田村さんとは) お会いするときの自分の緊張感は全く変わりなく、でもご一緒させていただいた方と再び会えるのはピリッとするし、すごく嬉しい。うまくはなってなくてもヘタにはダメになってちゃダメだと思うし、そういう意味でも緊張感はあります。

今回どういう風にしようとか言う話はされたんでしょうか。

田村
いや、まだ。でもいつもお芝居の話はいつもあまりしないですね、知らないから (笑)。他の人たちが話し合っているのを見て、「俳優さんってこういうことするんだ」 みたいな感じですよ。
私もできれば… お芝居の話はあまりしない (笑)
田村
あ、そうなの?
言われれば話しますけど、自分からは恥ずかしくてできません。言ったとおりできる自信がないので、とりあえずやるしかないかなって。

台本を読まれたご感想は…?

なぜだかわからないけど泣いちゃいました。それは岡田さんが書いたオリジナルの力というか、パワーを感じたからなのかも。だからぜひやりたいと思ったんですが、決まってからは難しいなあと。静かな感じのお話ですので難しいなって。
田村
明るくはない親子でしょ?交通事故で奥さんを亡くされて、娘も心に闇を抱えていて。考えれば考えるほどつらいよね。僕も読んで泣けてきたけれども、それをディレクターたちから 「明るく明るく、かわいくかわいく、そんな感じでやっていったらどうですか」 と話したところなんですけどね。

岡田惠和さんの脚本の魅力は?

田村
僕は今回初めてなんだけど、組み立て方が面白い、巧みですよね。これがなければ何ともない、だけどこれがあるからすごくいいドラマになる。そういうところもね、巧みに組み合わせていらっしゃるなあと色々思いました。
私も初めて。私はなぜだかとても泣けてしまう脚本でした。うまくお話できないんですけど。言葉も独特の言い回しというのかな?今回の私の役も少し言葉遣いに特徴があって。田村さんがおっしゃる通りでなんでもない、でもこのちょっとしたことがドラマティックになっているんですよね。「…」 もすごく多い。
田村
初心者向きじゃないよね。
ああ〜そう思います!それで 「あて書きです」 なんて言われた日には、すごいプレッシャーが… (笑)。でも岡田さんの喜んでいる顔を拝見したいので何とか頑張りたいと思います。

撮影を楽しみにされているシーンは?

田村
ないですよ (笑)。しんどいよね。
まだこれからなのでわかんないですよね。そこに 「こうだろう」 と決めつける予想はしていません。ただ本当に少ない登場人物が限られた言葉で色々伝えているお話なので、みんなのパートがすごく大きいですね。
私は個人的にはバカリズムさんが出られるので、どんな感じだろうなと少し楽しみです。面白い方ばかりなので、みんなが揃うとどうなるのかも楽しみ。どこが、というより全部楽しみにしようと思っています。

田村さんも全部を楽しもうという…?

田村
楽しむところはないんだよなあ。ここのところずっと法廷が出てきたり、シリアスなドラマが多かったので、久しぶりに八木プロデューサーと組んでホームドラマをやれるということで、自分の分野というのかなあ… 久々に帰ってきたなと思ったんだけど、本を読んでみたらそうでもなかった (笑)。なかなかしんどいなと思っているところです。

私はラストシーンを読んでいいシーンになるんじゃないかと思っているのですが…。

田村
じゃあ、ご期待にこたえますか (笑)

いつも台本を読んでやろうと決められるんですか?

田村
僕なんかはそんなに固く考えてないですね。昔は若さで 「ええい大変だけどやっちゃえ」 っていう部分もあったけど、やっぱり年をとるとジャンプしても戦えないような役?これは俺にはしんどい、これはセリフが多すぎるとか、そういうものさしでやるやらないを決めます (笑)。今回はそういった意味で、たか子ちゃんと一緒ってこともあるけれども、これならできるんじゃないかなあと思ってやることにしたんです。久しぶりだし、カメラの前に立つのは億劫なんだけどね (笑)

松さんの存在も大きいんですね。
ちなみに松さんはカメラの前に立つのが億劫という感覚は…?

あまり考えたことないですけど、でもやっぱり 「やったー」 という感じにはならないのかな。それがあって伝えるテレビというものだから立つけれども、独特な反射神経みたいなものが必要なのかも。億劫といえるまでやり尽くしていないですしね。

田村さんはお父さん役を数々やられていますが、今回の役はどんなお父さんですか?

田村
娘に対する思いや愛は無上ですよね。そこのところを見せないで、伝える。そして娘はそれを感じとる… というところじゃないでしょうか。あの父親の愛情を見つけちゃうと、きっとしんどいと思うんだよね。父親は娘の心の闇をさらりと感じ取って、さらりと手を差し伸べる。娘はさらりと愛をこめて料理を作る、そういうつながりがあって最後の回想シーンが出てくるんだけど、そこできっと見ている方はこの親子の悲しみを感じ取れるんじゃないかな。
『おやじの背中』 ではいろんな親子の中の一組として参加させていただくので、二人の時間や距離感なんかはやる上では理解されなくてもいい、というつもりでいます。親子関係ってそういうところがあるんじゃないかな。その二人にわかる “なにか” や、うまいバランスで何とか保っている、でも親子なんだって見えるようになれれば 「わかるわかる」 って言ってもらえなくても、「でもこの人たちは親子なのね」 と最後に感じてもらえたら。自分が共感できるのが全てじゃない、色んな親子の姿を受け入れてもらえればいいかなあと。だから不思議な話だと思いますけど、圭さんと瞳子さんにしかない距離感、雰囲気が伝えられれば、本を読んだときの 「わあ!」 と言う感じに近づけられるのかなあと思っています。

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