——まず、オファーを受けたときの心境から教えてください。
うれしかったですね。TBSの金曜ドラマといえば、これまで数々の名作が生まれた枠。しかも豪華なキャストに脚本は宮藤官九郎さん。正直、俺でいいのかな? 大丈夫なのかな? って心配になりました。最近だとドラマに出ても特殊なキャラクターしか演じていませんでしたので(笑)。
——演じるのはO.S.Dというキャラクター。
ラッパーでラーメン屋さんのオーナーというややこしいキャラクターです。都内に何店舗も出しているので結構、やり手なんでしょうね。
——そしてO.S.Dの奥さんが観山家の長女、舞。
奥さんが特殊な環境の家庭なので、そこにヒップホップのラッパーが入っていくわけですから、最初はかなりぐちゃぐちゃになるんじゃないかなと思っていました。でも、みなさんはすごく優しく受け入れてくれて。ただ、リハも含めて何度もやっていると、だだ滑り倒しているだけのように感じてしまいます(笑)。
——でも、放送されたラップのシーンはとても面白かったです。
そう言っていただけるとうれしいです。お笑いの舞台だと、ちゃんと笑いが返ってくるんです。それがお芝居の現場だと「はい、OKです」ってカメラが止まった後、「面白かったですか?」って聞くのも変ですし。だから、ちょっと戸惑ってしまいます。でも、撮影は本当に楽しくて。なかなか西田敏行さんに「イェイ!」なんて言う経験はできないと思いますし、むしろ西田さんの方から茶碗を叩いてアドリブでビートを作って頂いて光栄でしたし、助けられました。
——コントではたくさんのキャラクターを演じられてきた秋山さんですが、ラップは初めてとか?
そうですね。ラップはほとんど手を出したことがなくて。ちょっと奥が深過ぎて難しそうなので、僕にとっても初めてに近い経験です。少し前に般若さんとラップのショートムービーに出たんですが、僕はひたすらしゃべるおじさんを演じていただけですし(笑)。ずっとラップをやらずにきたのに、まさかこのタイミングでラップをやる機会をいただけるとは思いませんでした。
——最後にドラマをご覧になる視聴者の方にメッセージをお願いいたします。
(ラップで)イエイ! 俺の家の話! ビートを刻む!……僕のラップレベル、これぐらいですから(笑)。でも、僕もラッパーとしてのスキルを少しでも上げて頑張ります。作品としてもとても面白いドラマですので、ぜひご覧になってください!