1999年3月22日〜10月18日(全30話

あらすじ:

第 123456789101112131415161718192021222324252627282930 話

第26話(1999年9月13日放送)

 黄門さま(佐野浅夫)一行は追分に着いた。
 追分の旅籠では、飯盛女と称して若い女たちが売られて来ては、無理矢理客を取らされていた。貧しい農家の娘たちばかりで、黄門さまは心を痛めた。
 旅籠「湯の花屋」の主人、熊蔵(中田浩二)は十手持ちであることを笠に着て、女たちを安く買い叩き、あこぎな商売をしている。熊蔵は陣屋の手代、平岡陣十郎(津村鷹志)と手を結び、弱い立場の人々を苦しめていた。
 しかし、「湯の花屋」で売れっ子のおせん(佳那晃子)だけは、熊蔵の強引な要求には従わず、娘たちの支えになっていた。あまりにひどい状況にお妙(そめやゆきこ)は黄門さまがすぐ娘たちを助けると期待したが、黄門さまでも簡単には救うことができないと知り、嘆く。黄門さまは悪政に苦しむ人々をなくすためにも、上に立つものがしっかりした政治をしなければならないと、お妙を諭すのだった。
 ところで、平岡と熊蔵は追分に郭を作り、さらにぼろ儲けをしようと企む。そうなると苦しむのは女たちだ。おせんは猛烈に反対する。
 おせんが邪魔になった平岡たちは、おせんたちが信仰してる親子地蔵を、隠れキリシタンのマリア地蔵だとでっち上げ、おせんを捕らえる。
 隠れキリシタンとなれば、当然死罪だ。黄門さまはおせんを救おうとするが…。


第27話(1999年9月20日放送)

 黄門さま(佐野浅夫)一行は松井田に到着した。一行は元気のよい渡世人の半次(西山浩司)と知り合う。半次は黄門さまをやくざの大親分だと思い込んでいた。
 松井田の街で、十手持ちの長五郎(長門裕之)の顔を見た半次は、なぜかあわてて逃げ出してしまった。長五郎によると、半次は二年前、土地のやくざ者の伝八(滝譲二)に大怪我をさせていた。伝八は地元の親分鶯屋勝蔵(浜田晃)の子分で、半次に仕返しをしようと待ちかまえているという。
 さて、危険をおかしてまで半次が街に帰ってきたのには、訳があった。旅暮らしの半次が病に倒れた時、手厚く看病してくれたおさよ(重光絵美)という娘が、借金のかたに鶯屋に売られてきたと聞き、助け出して恩を返そうと思ったのだ。
 鶯屋は代官の岩戸官兵衛(岡崎二朗)を後ろ楯に悪事のし放題。娘たちを強引に集めては、つらい仕事をさせていたのだ。
 半次の気持ちを知った長五郎はおさよを身請けしようとするが、鶯屋の用心棒に斬られ怪我を負う。
 黄門さま一行も、旅の渡世人を装って鶯屋に乗り込むのだったが…。


第28話(1999年10月4日放送)

 黄門さま(佐野浅夫)一行は伊勢崎へ。一行は街道でお春(矢部美穂)という若い女と知り合った。お春はこの辺りでは名産の、銘仙という絹織物を扱う大店、境屋の主、太郎吉(佐野圭亮)の嫁だったが、縁切寺へ駆け込むところだという。境屋は藩御用を務める老舗だ。黄門さまは思いとどまるようお春を説得する。
 お春は絵を描くことが好きで、その才能を銘仙に活かしたいと考えていたが、境屋の家訓では嫁が仕事に関わることを禁じていた。家訓に忠実な太郎吉は、お春の望みを聞き入れなかった。それが不満でお春は家を飛び出したのだ。
 ところで、境屋と同業の赤城屋(中村方隆)は藩御用の金看板を狙い、奉行の小野寺金蔵(青山良彦)に賄賂を贈っていた。赤城屋は言葉巧みに太郎吉にも小野寺に賄賂を贈るよう説得する。あまりの強引な手口に太郎吉は淡々承知させられたが、それは家訓には反する行いだった。良心の呵責にさいなまれる太郎吉は、体調を悪くしてしまう。
 さて、お春は黄門さまたちの隙をつき、寺に入ってしまった。黄門さまは太郎吉の具合が悪いことをお春に伝え、お互いの欠点を補いあってこそ、本当の夫婦ではないかたしなめられるのだったが…。


第29話(1999年10月11日放送)

 黄門さま(佐野浅夫)一行は、行田に到着した。黄門さまは有名な足袋職人、清五郎(日下武史)の仕事を見学することを楽しみにしていた。
 黄門さまが訪ねると長五郎の家では、次女のお久美(森下涼子)が悪い仲間と親しくなり、家にも寄りつかないことが分かった。お久美は父親が、姉のお篠(藤田佳子)ばかり可愛がると、ひがんでいるのだ。
 ところで長五郎と足袋問屋の若旦那、新之助(新田純一)は、次席家老の沖津武太夫(鹿内孝)に特別に足袋を作って欲しいと頼まれた。大奥のお局様に献上するために、すぐ取りかかれと、沖津。しかし長五郎は待っている客がたくさんいるからと断った。
 その足袋は商人の加納屋(田畑猛雄)が、大奥の利権を我がものにするために、賄賂として使うものだ。沖津は土地の十手持ち吹上の藤蔵(石橋雅史)を使って長五郎を罠にかける。お久美が大金を盗んだと偽りの罪を着せ、長五郎を脅迫する。
 渋々、沖津の要求に従う長五郎。それでも長五郎に悪態をつくお久美に、お篠は父親と姉妹の知られざる秘密を打ち明けるのだった… 。


第30話(最終回)】(1999年10月18日放送)

 黄門さま(佐野浅夫)一行は無事江戸へ到着した。ところが、不意にお銀(由美かおる)が数人の浪人に襲われる。どうやらお妙(そめやゆきこ)と間違えられたらしい。黄門さまはお妙を水戸藩邸にかくまう。
 お銀、飛猿(野村将希)の調べで、お妙の父、仙石政明(まさあきら・小林勝彦)が治める上田藩の江戸屋敷に、お妙が生きていては困る悪人がいることが分かった。
 上田藩の江戸家老、奈良井主膳(江見俊太郎)が、跡目相続問題に乗じ、藩政を我がものにしようと画策していたのである。それにお妙を利用しようとしたのだが、結局邪魔になり、刺客を差し向けたのだった。
 さて、藩邸でじっとしていられないお妙は、八兵衛(高橋元太郎)と共に外出したところを浪人たちに捕らえられてしまう。お妙は毒殺される寸前にお銀に助け出され、難を逃れた。
 奈良井を懲らしめた黄門さまは、正明とお妙、父娘の対面を果たさせる。お妙は姫様として生きるより、松本の娘飛脚に戻りたいと訴える。
 そして、黄門さまは旅の報告をするために、将軍様(長谷川哲夫)を訪ねるのだったが…。



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