1999年3月22日〜10月18日(全30話

あらすじ:

第 123456789101112131415161718192021222324252627282930 話

第1話(1999年3月22日放送)

 世直し旅を終えた黄門さま(佐野浅夫)は、西山荘で晴耕雨読の日々を過ごしていた。助さん(あおい輝彦)、格さん(伊吹吾郎)は単調なお城勤めに退屈な毎日だ。
 さて、黄門さまを華やかなお客が訪ねてきた。黄門さまの弟、頼元の娘、??姫(笹峰愛)だ。沙耶には将軍さまが勧める縁談があるのだが、相手の婿殿とは一面識もない。沙耶は結婚するのなら自分が納得した相手と一緒になりたいと嘆く。それなら、婿を見定めに行こうと黄門さま。助さん、格さんに八兵衛(高橋元太郎)も加わって、盛岡を目指すことになった。


 さて、一行は岩手平の旅籠に泊まる。名物の蒲鉾に舌鼓を打っていると、隣の部屋からおせき(佐野アツ子)、佐之助(青井敏之)母子の話声が間こえてくる。 二人は佐之助の婚礼のためにこの地にやって来たのだが、佐之肋は会ったこともない娘との結婚には乗り気でない。一行は二人の話に興味を持った。
 ところが、佐之助の嫁になるはずだったおりん(堀江奈々)が手代の多吉(西川弘志)と駆け落ちをしてしまった。やがて、おりんと佐之助の婚礼は土地のやくざ者権八(山本昌平)が無理強いしていたことが分がる。
 好きあっている二人を一緒にさせてやりたいと、黄門さまが立ち上がる…。


第2話(1999年3月29日放送)

 黄門さま(佐野浅夫)一行は相馬へ。名物の甘酒が飲めることを八兵衛(高橋元太郎)は楽しみにしている。
 さて、黄門さまは、ある女とすれ違ってから、格さん(伊吹吾朗)の様子がおかしいことに気付き、格さんに声をかけた。その女とは旅姿のお久(杉田かおる)である。お久は格さんの母親の面影があるという。堅物の格さんが女性を気にとめるとは…。助さん(あおい輝彦)は声をかければいいではないかと、面白がっている。
一行はお久と同じ宿に泊まることになった。
 そして、格さんは、お久から意外なことを頼まれる。お久は江戸の海産物問屋から買い付けに来た女主人で、抜け荷の塩を手に入れたいという。見つかれば当然死罪だが、お久は店の番頭として格さんに立ち会って欲しいというのだ。
 お久は塩問屋、浜尾屋(石山律雄)に接触する。浜尾屋は郡代頭、渡部朔之丞(南原宏治)と結託し、裏であくどい商売をしていたのである。
 黄門さまはお久が渡部たちの悪事をあばき、敵討ちをしようとしていることに気付く。だが、悪たちは卑劣な罠を仕掛けていた…。


第3話(1999年4月5日放送)

 黄門さま(佐野浅夫)一行は白石(しろいし)へ。白石一万七千石の領地は、仙台伊達家の重臣として名高い片倉家の所領だ。
 この土地は紙が名高く、紙すきをする家が多かった。特に紙で織った布、紙布(しふ)や紙で作った着物、紙衣(かみこ)は名産品として知られ、黄門さまはそれらを見ることを楽しみにしていた。  さて、一行は浪人の速水平蔵(緒形幹太)の妻、菊江(麻乃佳世)が紙布の名人と知り、夫婦の家を訪ねる。見事な技に感心する黄門さまだった。
 二人は菊江が仕事をし、平蔵が家事をするという生活。沙耶(笹峰愛)は平蔵が武士らしくないと、批判的だ。
 ところで人々が作った紙布がならず者たちに奪い取られると言う事件が相次いだ。ならず者たちは紙布の仲買人だと名乗ったと言うが、わずかな金しか残さず、凄腕の望月源之丞(堀田真三)という用心棒までついている。
 望月たちは菱屋(外山高士)の指図で紙布を集めていたのだ。菱屋は商売敵の奥州屋(真田五郎)をつぶそうと躍起になっていた。
 望月たちは、菊江の紙布を手に入れるため菊江をさらうのだったが…。


第4話(1999年4月12日放送)

 黄門さま(佐野浅夫)一行は仙台に着いた。一行は賑わっている市のはずれでこけしを売る松吉(山崎大聖)と梅(前田萌絵)の幼い兄妹に出会った。
 健気に商売をする二人に黄門さまが感心していると、役人がやって来て商売もののこけしを蹴散らしてしまう。この市では、代官大黒判之丞(坂東弥十郎)に運上金を払わなければならぬ、と役人。理不尽な言動に眉をひそめる黄門さまだった。
 兄妹の案内で一行は二人の家に立ち寄る。母親のおとよ(さこみちよ)は病の床に伏せり、老人の百助(もすけ・下川辰平)がこけしを作っては細々と家計を支えていた。二人の父、与助(田中隆三)は過酷な労役に駆りだされ、期日が過ぎても帰ってこないという。
 黄門さまは、おとよに薬を与えて励ました。絵心のある沙耶(笹峰愛)はこけし作りを手伝う。沙耶の描く似顔絵こけしが人気を呼ぶ。
 飛猿(野村将希)は与助がいる開墾地に忍び込んだ。
 大黒は代官の地位を悪用し、穀物問屋の大友屋金右衛門(久保晶)と結託して私腹を肥やしていたのである。そのためには殿様の花押の偽造を企むという手の凝りようだ。
 さて、あまりの労働の厳しさに倒れる者も後を絶たず、与助が直訴のために開墾地を抜け出した。役人に捕らえられそうになった与助を飛猿が逃がす。飛猿は無理をするなと諭すのだが、与助は死罪を覚悟で、お城へ向かうのだった…。


第5話(1999年4月19日放送)

 黄門さま(佐野浅夫)一行は山形に到着した。このあたりは出羽三山(月山、湯殿山、羽黒山)があり、信仰に厚い人々が集まる場所だ。  一行は、お玉(原田佳奈)という許嫁を探す若者、太郎吉(河田洋志)と知り合った。お玉は一月前の喧嘩がもとで、村を出てしまったという。太郎吉はお玉が、すばる様(松井誠)という評判の美人の元に身を寄せているらしいと聞き、山形まで訪ねてきたのだ。
 すばる様は不思議なカで人々の苦しみを取り除くと噂になっていた。特に若い娘たちに人気がある。だが、すばる様の館に入って帰ってきた娘はいなかった。
 お銀(由美かおる)が村娘に扮して、すばる様の館に向かった。お銀はあやしい雰囲気の部屋に通され、極楽へ行こうとすばる様に誘われる。すばる様の正体を突き止めようとするお銀だったが、邪魔が入り確かめることはできなかった。しかし、お銀は触られた手の感触から、すばる様が男だと見破った。
 人助けをするすばる様とは実は仮の姿、本性は大盗賊の佐吉だ。悩める若い娘を集めては、売り飛ばしていたのである。裏では奉行の岩坂権十郎(黒部進)が悪事を指図していた。
 悪事の確かな証拠をつかむため、黄門さまは自ら百姓に変装してすばる様の館へ向かうのだったが…。



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