1998年2月9日〜8月17日(全26話

あらすじ:

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第16話(1998年6月1日放送)

 黄門様(佐野浅夫)一行は太宰府に着いた。太宰府天満宮に参詣した一行は、旅篭「鷽屋(うそや)」の長吉(松田勝)に声を掛けられ、「鷽屋」に宿泊することにする。
 この旅篭は、女主人おまき(日下由美)と息子の新太(富平和馬)、長吉の三人で切り盛りしており、温かいもてなしで一行はくつろいでいた。
 太宰府の旅篭は、近在の農民たちが野良仕事の合間に訪れるため、料金は低く抑えられていたのだが、一番大きな旅篭主人、梅之屋重五郎が値上げしようと働きかけていた。
 そうなると儲かるのは梅之屋だけで、他の旅篭は客足が遠のいてしまう。梅之屋は郡奉行の益田内蔵助(青木義朗)と結託し、私腹を肥やそうとしていたのである。
 さて、ある夜、梅之屋が菅原道真の怨霊に脅かされるという事件が起きた。突然雷のような光が走り、天神様が現れたというのだ。続いて、益田も襲われる。黄門様は、料金値上げに反対する誰かの仕業だとにらむ。
 ところで、黄門様と八兵衛(高橋元太郎)は、島原から出奔した兄・長一郎を探しに来たという、香月(かつき)信次郎(青井敏之)と知り合う。
 長一郎は鉄砲の心得があるという。黄門様は長吉が長一郎ではないかと、にらむ。長吉が梅之屋と益田を懲らしめていると考えるのだった…。


第17話(1998年6月8日放送)

 黄門様(佐野浅夫)一行は、硯で有名な赤間ヶ関に着いた。ちょうど帝へ献上する硯を求めて使いの公家、綾小路久麿(津村鷹志)がこの地を訪れていた。
 献上品を作ることができる名人は二人いる。長い経験が物を言う芳兵衛(山田吾一)と、若く力強い技が魅力の幸右衛門(三夏紳)である。芳兵衛は物産方支配頭、桜庭半蔵(黒部進)と硯屋の大森屋(遠藤剛)が、幸右衛門は勘定奉行の石崎軍太夫(小沢象)と田野屋(久保晶)がそれぞれ推薦していた。
 二人とも甲乙つけがたく硯を作らせ、完成品を見て決めることになった。黄門様は芳兵衛の家に泊まり込んで、献上硯ができ上がる様子を見物することにする。
 田野屋は幸右衛門に勝たせるため、ならず者を手配し、芳兵衛を怪我させようとする。そのことに気付いたお銀(由美かおる)は助さん(あおい輝彦)に忠告するが、芳兵衛は腕を折られてしまった。
 一度は諦めかけた芳兵衛だが、娘のおしず(鈴木ほのか)と助さんを自分の手として使い、硯を完成させる。そのころ幸右衛門の硯も出来上がっていた。
 見事な出来映えの二つの硯。その時、軍太夫は芳兵衛が…。


第18話(1998年6月15日放送)

 黄門様(佐野浅夫)一行は、津和野へ。この地は石州(せきしゅう)半紙作りが有名な所で、農民たちは米と一緒に紙でも年貢を納めるほど大切な仕事だった。
 為替受け取りのため一行とは別行動の格さん(伊吹吾朗)は、ならず者たちに襲われていた甚助(木村元)を助けた。甚助は紙作りの名人で、娘のお雪(大石円)と一緒に仕事をしている。人々からの人望も厚い甚助が襲われたことを不思議に思う格さんだった。お雪は親切な格さんに好意を寄せる。
 ところで、津和野では人々は庄屋の金兵衛(原田清人)から原料の楮(こうぞ)を買わされていた。金兵衛の楮は高価な上に品質が悪い。甚助たち金兵衛から買わない人たちが作った紙は、悪い紙にすり替えられ、品物を納めるときの検査で、粗悪品として受け付けてもらえないという。
 金兵衛は庄屋の身分を利用して、悪事のし放題。甚助は代官の酒井又蔵(西沢利明)に直訴しようとして、金兵衛の息のかかった悪に乱暴されたのだった。
 怪我をして代官所へ訴えることの出来ない甚助に代わり、格さんが代官所へ赴くことになった。そのために格さんは甚助の養子を名乗る。お雪の女心は揺れる。
 だが、格さんはたちまち代官所に捕らえられてしまう。酒井も金兵衛と同じ穴のむじな。悪仲間だったのだ。
 黄門様は金兵衛の悪事のしっぽをつかもうと、一計を案じるが…。


第19話(1998年6月22日放送)

 黄門様(佐野浅夫)一行は松江の領内に入った。玉造温泉近くで、一行は怪我をして難儀をしているおよね(斉藤清子)とおよねを気づかう妙(北原佐和子)に出会う。妙は温泉宿「玉屋」の内儀で、およねは使用人だ。
 八兵衛(高橋元太郎)が、およねを背負って旅篭まで送り、そのまま一行は玉屋に投宿することになった。およねは力持ちで優しい八兵衛を好きになったようだ。
 玉屋では妙が切り盛りしており主人がいない。不思議に思った黄門様は、妙に事情を聞いた。
 玉造温泉では、最近赴任した代官、権野又兵衛(睦五朗)が運上金を値上げしようとしていた。この温泉は近所の農民たちが、湯治に来ることを楽しみにしており、値上げをしては成り立たない。妙の夫、芳造(南條豊)ほか旅篭の主人たちは猛反対する。しかし、権野は聞く耳を持たない。のみならず、芳造から営業のため必要な鑑札を取り上げると横暴な事を言う。
 その場にいた出雲屋(遠藤征慈)は、芳造に狐が付いて乱心したとごまかして、その場を納める。だが、そのため芳造は山篭りを強いられることになった。狐が付いたと噂がたって、玉屋は営業もままならない。
 実はこれが出雲屋の罠だった。出雲屋は権野が妙に惚れていることを知り、まずは芳造を遠ざけた。続いて、芳造を助けるために、権野の慰めものになるよう強要する。妙は、渋々権野の元へ向かうが…。


第20話(1998年6月29日放送)

 黄門様(佐野浅夫)一行は鍛冶が盛んな倉吉に着いた。黄門様は名人二人に会いたいと思ってたが、二人共もうこの世に亡く作品を見ることができるだけだった。
 名人たちの後継者と目される、藤太(篠塚勝)、と多賀吉(吉田次昭)は鉄砲を作るために堺に修業に行っていた。この修業は奉行の猪塚右太夫(川合伸旺)の直々の指示によるもので、もう五年にもなる。
 藤太の嫁、おゆう(斉藤とも子)と息子の吾一(平井亮裕)、多賀吉の嫁、お俊(木村理恵)と息子の乙松(中西勇太)は藤太と多賀吉の帰りを首を長くして待っている。特に吾一は、ちゃんが日本一の鉄砲鍛冶になって帰ってくると楽しみにしていた。
 待ちに待った藤太と多賀吉が帰って来た。早速、鉄砲を作るようにとの猪塚の命を、藤太は断わった。吾一はがっかりだ。何か深い訳があるようだと感じる黄門様は鉄砲の代わりに人々の役に立つ農機具を作ってみてはと、勧める。
 一方、多賀吉は鉄砲作りに取り組むが、あと一歩のところで失敗。業を煮やした猪塚は多賀吉一家を人質に取り、藤太に鉄砲を完成させるよう強要する。実は猪塚は、鉄砲を作らせては赤崎屋(新井量大)を使って横流しし、私腹を肥やそうと企んでいたのだった…。



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