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【DunkJ】JAPAN BASKETBALL LEAGUE

“跳べ!羽ばたけ!”実況コラム 小笠原亘アナウンサー

2008年03月12日
トヨタvsOSGの私的考察〜PART2〜
今回は注目の日本人選手を挙げてみる。
OSGの注目は川村卓也。21才。「川村は流川楓。」岩手・盛岡南高校を卒業後すぐにJBL入り。
高校時代から「スコアマシーン」と呼ばれその能力は高く評価されていたが、その決断には驚いた。しかし、いきなりの新人王獲得。2年目の昨シーズンは五十嵐に次ぐ日本人選手では2位の得点(11.16P)を挙げる。
そして3年目の今シーズンは昨シーズンを上回る平均14.60Pで日本人3位。3Pのタイトルを最終週に奪われるも、唯一人、決めた本数は3ケタのちょうど100本。「数打ちゃ当たる」訳もない3Pシュート、今シーズンは239本放った。確率にして41.8%。世界バスケでジェリコに見出されたワンダーボーイは進化を止めない。

昨年のアジア選手権では8試合、スターターは1試合ながら得点はチームトップの14.6P。3Pも65本打ち、31本沈めた。その確率47.7%。アジアを驚かせた。川村は大舞台に強い・・・。
ルーキーの2年前、川村はOSGプレイオフ初出場の原動力となりファイナルへと進んだ。その相手はトヨタ。スターターとして出場し、GAME2こそ11Pを挙げたがGAME1・GAME3とわずか3P 。すべてが足りなかった・・・。
あれから2年・・・。その借りを返すセミファイナル。ゲームの流れを変える‘クラッチシューター’としての川村は見られるのか?

その川村とマッチアップすると思われるのがトヨタの渡邉拓馬。
MLBでポストシーズンに強い選手を‘Mr.オクトーバー’というのなら、彼は‘Mr.マーチ’。4年ぶりの優勝を決めた2年前、折茂に代わり6戦全てにスターターを務め平均10.66P。そして昨年は12.8P。3Pは11/16で68.8%。拓馬はチームの連覇と自身初のベスト5を獲得した。
拓馬の凄さは周りを見たプレー。チームを見、そして相手チームのメンバーを見、自分は何をするのかを選択する。ディフェンスに徹するのか?外から打つのか?1on1を仕掛けるか?「拓馬は仙道彰。」
レラカムイ戦で見せた折茂への執拗なディフェンス。シューターをマークさせたら渡邉拓馬はJBLでNO.1だろう。折茂が、桜井が、そして山田が抜けたトヨタ。拓馬の真価が問われ、そして何よりも拓馬の本当の凄さが見られるプレイオフが今年もまもなく始まる・・・。
‘流川楓と仙道彰’、‘川村卓也と渡邉拓馬’本当のカギは外国人よりもこの2人が握っている。