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【DunkJ】JAPAN BASKETBALL LEAGUE

“跳べ!羽ばたけ!”実況コラム 小笠原亘アナウンサー

2008年03月04日
トヨタvsOSGの私的考察〜PART1〜
レギュラーシーズンも終わりいよいよプレーオフが始まる。我々TBSではBS-iとtbsチャンネルでセミファイナル第2試合のトヨタ対OSG戦を生中継することが決まった。そこで2回にわたりそのゲームの鍵となる要因を実況アナウンサーなりに検証してみようと思う。
レギュラーシーズンの対戦では3勝2敗とトヨタがリード。ただし、トヨタが好調の序盤(第2週)で対戦したゲームが2試合。その2連勝の後、OSGがかみ合ってきた12/1の第3戦ではOSG、第14週(2/2・2/3)の2連戦では1勝1敗と、簡単にトヨタが優勢とも言えそうにない。ここからはOSG中村HCへの取材の声と共にすすめる。

POINTその1。
「オバノンをどう抑えるか?」日本でのキャリアは8年、その全てをトヨタで費やしてきたチャールズオバノンは既に33歳だが、ここ5シーズンでは最もいいキャリアを送った。レギュラーシーズンでは惜しくも得点王こそ逃すが、平均24.17P(RNK3)とエースの活躍。「まずオバノンだよ!」と中村HCはハスキーボイスで言う。それもそのはず、OSG戦でのオバノンは平均28.4P。12/1の第3戦ではシーズンハイの36Pとこの対戦では圧倒的な得点力を誇る。
対する得点王、OSGのエスティルはトヨタ戦での平均得点は26.0P。オバノンvsエスティルはオバノンに軍配!と言いたいところだが、オバノンがこのカードで2度の30P超えに対し、エスティルは3度も30P超えていることから爆発力はエスティルか?・・・。マンツーマンデフェンスではない独特の‘カズディフェンス’と呼ばれるOSGのゾーンディフェンスは相手にプレッシャーをかけ続けるが平均失点87.9Pと脆さも露呈した。しかし、レギュラーシーズン20勝の大台に乗せたリーグNO.1の攻撃力を忘れてはいけない。
   
そこで2つ目のPOINTとして、攻撃の起点となる「ホーキンスvsキャンベル」中村HCが次のポイントに挙げたのがPGのホーキンスである。この2年、トヨタの強さの象徴こそ外国人PGの獲得である。
「太平の眠りを覚ますパーキンス」まさに黒船襲来だったドロンパーキンスの活躍によりトヨタは変わった。そして昨年ルイスキャンベルを擁してV2を達成したトヨタ。いすず以来の3ピートに挑戦する。

「現時点ではキャンベルの方が上!」中村HCは言うが果たしてどうか?5戦の平均得点はホーキンスが13.6P、キャンベルが17.8P(アシストもキャンベルが7.4に対しホーキンスが6.4とキャンベルが多い)しかし、12月以降の3戦では12/1キャンベル20Pホーキンス20P(アシストはキ5ホ9)、2/2キャンベル6Pホーキンス18P(キ7ホ5)、2/3キャンベル16Pホーキンス18P(キ4ホ5)。第2戦こそキャンベルの32Pもあったが、第1戦もキャンベル15Pホーキンス13Pと互角と言っていい。ただ、レギュラーシーズンの平均がホーキンス23.5Pを考えるとキャンベルのディフェンスにより10点も得点が下がっているのが気がかりだが。中村HCは言う。「ただ、“ここぞ”という時の2人のゲームに賭ける集中力は凄いよ。」ハスキーボイスが上ずる。忘れてはいけない、2人は超名門・ケンタッキー大学出身であり何よりも同級生であることを。終盤にきてエスティルは膝に加え足首にも水が溜まりとてもゲームに出られる状況ではなかったそうだ。この2週間でどこまで状態が回復するかに注目したい。

来シーズンからJBLは「オンコートワン」を採用する。外国人PGがやりあうのもこれが最初で最後だろう。そして何より外国人2人が中心となりポイントを取るバスケットも今シーズンが最後になる。だからこそ外国人2人の出来がJBL初代王者に直結するのは間違いない。助っ人たちのプライドを賭けた戦いもプレーオフの見所のひとつだろう。得点王とアシスト王を獲得したOSGのケンタッキーユニットか?昨シーズンセミファイナル、ファイナルとスウィープで制した経験を持つトヨタのCC(キャンベル・チャック)デュオか?注目の第1戦は3月15日(土曜日)午後4時から生中継です。お楽しみに。

追伸:たくさんのプレゼントの応募&DANK・Jポーズのお葉書、そして“アリーナアフロ化計画”にご協力いただきありがとうございます。プレーオフではさらに多くのアフロ君アフロちゃんと逢えることをスタッフ一同楽しみにしております。もちろんそんな皆さんを放送にどんどん登場させようとも思っています。