放送内容
メコン川に突き出した半島のような町・ルアンパバーンはかつて、ラーンサーン王国の首都だった。町中には王家ゆかりの建物や寺院が多く残り、黄金色に輝く建造物は訪れる人の目を奪う。19世紀にはフランスの植民地下となり、ラオスの伝統建築と植民地時代の建物がよく残っていることでルアンパバーンは世界遺産となった。この町には、不思議な姿をした精霊の信仰が残る。さらに、365日欠かさず毎日行われている朝の営みがあった。
黄金の王国ラーンサーン
ルアンパバーンはかつて、ラーンサーン王国の首都だった。旧王宮では建国時に隣のクメール王国から送られた「パバーン仏」が保管されている。王の命によって建立された寺院も残っており、黄金色に輝く壁画はメコン川の側で栄えた王国の栄華を今に伝えている。
町を守る川の精霊ナーガ
ルアンパバーンの町中ではにょろりと伸びた龍のような装飾を多く目にする。これは、川の精霊「ナーガ」。かつての国王の葬儀で使われた霊柩車にもあしらわれている。ナーガは街を見守っているという伝説が残り人々の信仰は息づいている。
600年以上変わらない朝の営み
ルアンパバーンで毎朝行われているのは「托鉢」。ラオスの男性は、一生に一度は出家すべきとされている。人々はもち米や菓子を喜捨することで徳を積むのだ。辺りが明るくなるころに僧侶は長い列となり、鮮やかなオレンジ色が浮かび上がる行列が見られる。