放送アーカイブ

2024922日放送

クラドルビ・ナド・ラベムの儀式用馬車馬の繁殖と訓練の景観 〜 皇妃エリザベートが愛した白馬の牧場

放送内容

中央ヨーロッパ・チェコ。クラドルビ・ナド・ラベム国営牧場は、とても風変わりな世界遺産だ。450年もの間、白馬のクラドルバー種を繁殖し、訓練し続けてきた。もともとはハプズブルク帝国の儀式用馬車馬のための白馬。一年に40頭ほどしか生まれない希少種だが、帝国が滅びてもなお、デンマーク王室の式典などに使用されている。撮影したのは夏と冬の2回。格式ある牧場を美しい白馬が駆ける様子は必見だ。

450年の育成法

気高い馬を育てる伝統は、長い間に培われてきた。それは社会主義時代も途絶えることなく残されたのだ。クラドルバーの血統は徹底して管理され、計画的に繁殖されている。馬車を引く調教だけでなく、騎乗しての調教も行われる。

写真:放送内容

エリザベート 黄金の馬車

クラドルバーの馬を寵愛したハプスブルク家の1人が、19世紀の皇妃エリザベートだ。彼女にゆかりのある黄金の馬車が、ウィーンのシェーンブルン宮殿に保管されている。あまりに豪華な装飾のため、車体は重くなり、8頭のクラドルバーが引いた。

写真:放送内容

馬のために牧場を大改造

地名の一部「ナド・ラベム」とは「ラベ川のほとり」という意味。牧場ができる前は、川が氾濫する湿地だった。牧場の水は巧みに管理されているのだ。敷地内には、時代ごとに異なる様々な庭園の様式が採用されている。

写真:放送内容

BACK TO PAGETOP