放送内容
ネパールの低地、ヒマラヤの雪解け水を集め流れる川と草原と森が「チトワン国立公園」。
ここには、森の王者ベンガルトラ、巨大草食獣インドサイ、子を背負って歩くナマケグマなど数多くの絶滅危惧種が生息する。森にはトラを頂点とする食物連鎖の生態系がある。密猟の取り締まりや野焼きなどの保護活動により、トラもサイも生息数が増えているというが、近隣の町に野生動物が頻繁に出没するという事態が起きている。
サラノキの森の王者 ベンガルトラ
平家物語の冒頭「沙羅双樹の花の色…」で有名なサラノキが作るチトワンの森。木の上には葉や実を食べるサル・ハヌマンラングール、その下でサルが捨てる葉や実を待つシカ、シカを狙う肉食のベンガルトラという、サラノキから始まる食物連鎖の生態系がある。
体重3トン 巨大草食獣インドサイ
川は雨季に氾濫を起こし、山の栄養分を低地に広げる。肥沃な草を食べ暮らすのがインドサイ。1日に90キロもの草を食べ、大きいものでは体重が3トンを超える。絶滅が危惧されるが、野焼きや密猟の取り締まりなどによりチトワンでは生息数が増えている。