放送内容
「ゲッボル:韓国の干潟」は様々な地形に生まれた4つのタイプの干潟が世界遺産に登録されている。中でも1000を超える島々の周囲に生まれた新安干潟の総面積は11万ヘクタールあり、日本の有明海の干潟の5倍の広さを持つ。そこには赤い絨毯を敷き詰めたような絶景の干潟がある。そして川や海が運んだ植物プランクトンや有機物などの栄養が豊富な干潟には、渡り鳥や固有種など多様な生き物が暮らしている。
海から現れる赤と白
干潟とは潮が引くと海から現れ潮が満ちると海に沈む浅瀬のこと。韓国には、海から現れる赤い絶景ある。秋に紅葉する塩生植物「シチメンソウ」が群生する干潟だ。さらに砂や小石が堆積してできた長さ2kmを超える砂州は、干潟に横たわる巨大な白い蛇のようだ。
干潟を生んだ気候変動
約1万2000年前の氷期が終わると海水面が上昇し黄海と朝鮮半島が誕生。やがて川から流れ出した泥や砂が堆積して南西部の海岸に干潟を生む。1000以上の島が浮かぶ新安の海には泥の堆積物の厚さ25m、総面積11万haの干潟が生まれた。
生き物が暮らす 干潟のヒミツ
豊かな干潟を生むヒミツは表面を覆う泥にあった。そこは酸素が豊富でカニや貝が暮らしやすい環境なのだ。泥に巣穴を作る生物にはムツゴロウやテナガダコも。ムツゴロウとトビハゼの縄張り争いや地元漁師によるテナガダコ漁も紹介する。