放送内容
南米アルゼンチン、パタゴニア地方に広がる荒野。その荒野の渓谷に、世界遺産リオ・ピントゥラスの手の洞窟はある。洞窟は幅270m、その壁には古いもので9300年前に描かれたとされる手型が残されている。壁を埋め尽くすように描かれた手形は858にも及び、男性から女性、そして子どもまで様々。一体誰が、何のために描いたのか…パタゴニアに残る洞窟壁画の謎に迫る。
858の手の壁画
渓谷にある洞窟に描かれた858もの手形。赤、白、黒、さらに緑とカラフルな手形が所狭しと並ぶ。なんと、そのほとんどは左手。何故、左手ばかりなのか…そのナゾは、手形の描き方にあった。
手形を残した人たち
壁画を残したのは、先住民テウェルチェの祖先。狩猟採集民である彼らは、獲物を求めて移動しながら、雨や風を凌げる洞窟を転々としたといわれている。そのため、リオ・ピントゥラスの手の洞窟以外にも周辺には、多くの壁画が残された。
重要視した動物の壁画
獲物を求めて、各地を転々としていた壁画を描いたテウェルチェの先祖。
彼らは狩りで獲った動物を食料以外にも、様々な用途で活用していた。そんな彼らは、暮らしの中で重要であった動物の姿も壁画として残していた。