放送内容
中国有数の絶景「中国丹霞」。そこは、赤い岩でできた山々が聳え、無数の奇岩が林立し、1000を超える滝が流れると言われる地。丹霞とは、砂や小石でできた赤い岩が浸食されてできた地形のことである。丹霞地形は中国各地に点在しているが、中でも特徴的な6か所が世界遺産「中国丹霞」となっている。浸食の度合いによって、様々な表情を見せる丹霞地形。赤い岩でできた地形が、どのように変化していくのかを紐解く。
砂が生んだ赤い岩山
奇岩が林立する広東省の「丹霞山」は、中国丹霞の中で最も美しいと称えられる場所。かつて一帯は湖で、湖底に堆積した砂が押し固められ砂岩となり、隆起した後に浸食され、今の景観が生まれた。岩肌が赤く見えるのは、砂岩に含まれる鉄分が酸化したためだった。
千の滝の故郷
貴州省の「赤水」は、大小無数の滝があることから“千の滝の故郷”と呼ばれている。赤水は侵食の初期の段階にあり、奇岩は無く深い谷と崖が多いのが特徴。また亜熱帯に位置するため雨が多く降る。豊富な水と崖の多い地形が数えきれないほどの滝を生んでいた。
聳え立つ巨大石柱
浙江省の「江郎山」に聳え立つ3本の巨大石柱。高さは約300mにもなる。丹霞地形の最終形段階と言われる江郎山。3本の石柱を残し侵食がほぼ完了しているため、平らな大地も広がっている。巨大石柱は、言うなれば“赤い岩山の生き残り”だった。