放送内容
ロワール川は全長1020kmのフランスで一番長い川。世界遺産はその中流域。古城が立ち並ぶ2000キロほどのエリアだ。140もの美しい城を建設したのは王侯貴族たち。パリに都が遷されるまで、ロワールはフランスの中心だった。華やかな時代を象徴するルネサンスの様式の名城「シャンボール城」や川に架かる優雅な「シュノンソー城」。さらにジャンヌ・ダルクゆかりの城「シノン城」など、ロワール渓谷の6つの華麗な古城を紹介する。
水が生んだ!華麗な庭園
宮廷文化が華やいだ16世紀に建てられた「ヴィランドリー城」。幾何学模様の美しい庭は、階段状の3つのテラスに分けられている。「水の庭園」、「花の庭園」、そして野菜などを植える「菜園」。一年を通じて「花の庭園」には、色鮮やかな季節の花が咲き誇っている。
川に架かる城
川の上に建てられた優雅な古城「シュノンソー城」は、「女性たちの城」とも呼ばれてきた。代々の主が女性だったからだ。元々は岸辺に立つ小さな城だったが、2代目の主が対岸と結ぶ橋を架けた。その後、橋を覆うように回廊が作られ、現在の美しい姿になった。
ダ・ヴィンチが設計!奇抜な城
万能の天才レオナルド・ダ・ヴィンチが設計にかかわったという「シャンボール城」は、奇抜なデザインの城。屋上テラスに林立する形や大きさの違う不思議な塔は暖炉の煙突だ。さらに城の中央に設置された2重の螺旋階段。ルネサンス様式で建てられた傑作だ。
フランスを救った!砦の城
ロワールに宮廷文化が花開く前、フランスは存亡の危機にあった。イングランドとの戦争で窮地に追い込まれていたのだ。フランス軍が立てこもる砦「シノン城」に、勝利の女神ジャンヌ・ダルクが現れると形勢逆転。100年にわたる戦乱に終止符を打った。