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2019年2月10日放送
ボイン川沿いの遺跡群

巨大遺跡誕生の理由

巨大遺跡ニューグレンジは紀元前3200年ごろ作られました。遺跡の中には精密に作られた通路があり、朝日が入口上部の窓から差し込み奥まで光が届きます。今回特別な許可を得て中の撮影が1時間だけ許されました。日本初となる内部の貴重な映像です!

長い旅をした巨石

遺跡には何トンもの巨石がふんだんに使われています。でも不思議なことに周辺は岩など全く無い場所なのです。実はその石切り場が20kmも離れた海岸にありました。古代人は切り出した石を船に乗せ、海から川を通って長い道のりを経て運んだのです。

はじまりの地へ

アイルランドは古代遺跡の宝庫。西へ向かうともっと古い遺跡がありました。そこが遺跡作りのはじまりの地と考えられています。その後巨大遺跡が数多く作られて、ニューグレンジをはじめとするボイン川沿いの遺跡はその頂点と言うべき完成度を見せるのです。

アイルランドの首都ダブリンの西にあるボイン川沿いには巨大な遺跡がいくつもあります。しかもそれは5000年以上も前に作られたもの。文字による記録が無いため、どんな人たちが作ったのかわかっていません。でも中には骨が安置され、冬至や春分といった特別な日に太陽の光がまっすぐ差し込む精巧な作りになっています。まだ金属が登場する前の時代、木と石だけで作ったとは思えない巨大な遺跡に謎は深まるばかりです。

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