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2017年9月24日放送
「神宿る島」宗像・沖ノ島と関連遺産群

上陸!国宝8万点の島

「不言様」などの禁忌により、長年秘密のベールに包まれてきた沖ノ島。戦後の調査の末、古代祭祀跡から国宝級のお宝がゾクゾクと出てきました。中には大陸やシルクロードとの交流をうかがわせるお宝も。なぜ沖ノ島にこれほどのお宝が残されてきたのでしょうか。

海の民が祭る三女神

沖ノ島と本土の辺津宮を結ぶ直線状にある島が大島です。大島には宗像大社中津宮があり、漁師たちの多くが氏子です。彼らは三宮で祀られる宗像三女神を深く信仰し、献魚など、今もさまざま風習を受け継いでいます。その最大の象徴が10月1日のみあれ祭です。

女神降臨!聖なる木

みあれ祭で三女神がそろって滞在する場所でもある辺津宮。辺津宮には宗像大社の聖地とも呼べる場所があります。高宮祭場です。ここには神の依り代、ヒモロギというご神木があり、古代の露天祭祀を彷彿とさせる神事が毎月行われ、信仰が受け継がれています。

2017年7月登録の世界遺産。福岡の宗像大社とは沖ノ島の沖津宮・大島の中津宮・本土の辺津宮の三宮の総称です。中でも沖ノ島は大和朝廷が国作りを始めた4世紀から9世紀にかけ、航海の安全と国の安泰を願って祈りを捧げる国家祭祀の場所でした。島からは金製の指輪をはじめ、国宝が約8万点見つかっています。一般人の上陸禁止など様々な掟が残っており、それゆえ守り続けられてきた沖ノ島を今回特別に許可を受け、取材しました。