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2016年2月7日放送
ガラホナイ国立公園

大西洋に浮かぶ溶岩の島

カナリア諸島の海底にはホットスポットがあり、度重なる噴火が7つの島々を生んだ。
ラ・ゴメラ島にはマグマが冷え固まる時に作られる大規模な柱状節理があり、パイプオルガンに似ていることからロス・オルガノスと呼ばれる。

水平に降る雨が生んだ森

ラ・ゴメラ島はサハラ砂漠とほぼ同じ緯度に位置しており雨が少ない。
しかし海抜1000m付近に吹く貿易風が、真っ直ぐ水平に伸びる雲を生み、その雲から水分を得ることで、島の高地にのみ豊かな森が育まれている。

雲の中で生きる!1000年の巨木

カナリア諸島の固有種ビニャティゴ。
雲に覆われた薄暗い森を生き抜くため、1つの根元に幹と多くの若木を持ち、古い幹が朽ちたら、それを補うように若木が幹へと成長する。
樹齢1000年ともいわれる巨木もある。

大西洋に浮かぶスペイン領のカナリア諸島。
海底火山の噴火で生まれた7つの島々だ。その1つラ・ゴメラ島は切り立った断崖に囲まれ低地部分は乾燥している。
しかし標高1000m付近を境に景色は一変。緑豊かな原生林が姿を現す。
植物の大半は固有種で、100万年以上前の姿を今にとどめている。
なぜ高地にのみ森が生まれ、守られてきたのか。
そこにはカナリア諸島に生まれる特異な雲とラ・ゴメラ島との奇跡の出会いがあった。

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