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2015年9月13日放送
クルシュー砂州

巨大な“砂の橋”誕生のヒミツ

98キロに及ぶ砂州が形成されたのは、今から約5000年前。
バルト海を覆っていた氷河が後退する中、モレーンが残り、そこに海底の砂が堆積することで現在の形になったと考えられています。

浜辺にうちあがる宝石のナゾ

クルシュー砂州を含むバルト海沿岸は、琥珀の一大産地。
かつてこの周辺は、松林が生い茂る陸地でした。ここで琥珀が生成された後、陸地が海に沈んだため、今では荒波により浜辺に打ち上げられるのです。

なぜ?多発する森の火事

クルシュー砂州では近年火事が頻発。19世紀以降の植樹運動で植えられた松などの木々が古木となり、水分が失われることで発火しやすくなったためです。
そのため乾燥した木々は伐採され、植え替えが行われています。

ヨーロッパ北東部、バルト海に面して「クルシュー砂州」は伸びます。長さ実に98km、幅は狭いところで400mと、その姿はまるで細長い防波堤のよう。
砂州の歴史は、砂との闘いでした。16世紀に始まった森林破壊で砂丘が広がり、村々が呑み込まれていく憂き目に遭います。
その反省から住民は木を植え続け、豊かな森を再生させたのです。
しかし今、この森で火事が頻発しています。一体何が起きているのか?その謎に迫ります。

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